これは某アイドルグループで多く見られるスタイルで、前髪をぱっつんと切ったうえで厚めに残し、小顔効果を狙って髪の両サイドを“触覚”のように垂れ下げたスタイルのこと。
高校生や大学生の髪型にとてもよく見られるが、それだけにどうしても「幼く」見えすぎるという。
「何よりも、まゆ毛がほとんど見えなくなるのがこの前髪をオススメできない理由ですね。まゆ毛が見えないと、人の顔の表情が読み取りにくくなるんです。接客業や営業などは言うまでもなく、ちょっとしたミーティングのときでも目の前の方に『何、考えているのかな?』と、いぶかしがられてしまう。オフタイムはしっかり厚めに前髪を作ってもいいですが、せめて仕事中は、まゆが見えるようにスタイリングするなどしたほうがいいでしょうね」(三輪さん)
お手本は「女子アナ」の髪型
そういう意味では、お手本になるのがアイドルよりも「女子アナ」だという。
「ニュースなどの報道番組に出ているときの女子アナのヘアは、実はしっかり女性らしさを残したうえで、清潔感のあるスタイルをしています。視聴者の方に悪い印象を与えてはいけないし、社内でも厳しく言われているのでしょう。きちんとまゆ毛を出していますしね。彼女たちの前髪の作り方は、とても参考になるのではないでしょうか」(三輪さん)。
この前髪問題は、男性にもそのまま当てはまる。若い男性の間で最近はやりの坂口健太郎さんのような「マッシュショート」。ツーブロックで仕上げてあるため、耳まわりや襟足はスッキリと清潔感があり、そこは老若男女、オン・オフともに好印象である。ただ、何しろ前髪が重すぎるし、まゆ毛が見えない。
「やっぱり表情が見えないと、上司や取引先に悪印象を残すでしょうし、損ですよね。せめて仕事中は、前髪を分けるなりしてまゆ毛を見せる。それだけでもぐっと清潔感と明るさが出ますよ」(三輪さん)
もっとも、周囲の声を聞くと、ヘアスタイルそのものよりもヘアにまつわる「所作」こそが気になる先輩社員は少なくないようだ。
「気がつくと自分の髪の毛をさわさわといじっている子がいる。何か落ち着かないし、注意もしづらい」(サービス業・33歳)
三輪さんはまた別の角度から「髪いじり」に注意喚起する。「触りすぎると、髪って傷むんですね。摩擦で水分と油分が抜けていくため、キューティクルが失われて、パサパサになる。結果として清潔感も一緒に抜けていく。もったいないので、ブラッシングはしても、触るクセはやめたほうがいいでしょうね」(三輪さん)。
もちろん毛量や色や髪質によって、できるヘアスタイルも違うし、好みもある。しかしこれを参考にして、どうせいじるなら「お、髪型変えた? いいね!」と周囲からいい意味でいじられるヘアスタイルを目指してほしい。
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