アマゾン大セール、配送爆増に耐えられるか

今年は30時間、中国ユーザーの動向も大注目

今回は中国における販売動向も注目される。EC最大手・アリババグループが11月11日に開催する「独身の日」のセールでは、昨年のセールの総取扱高は1207億元(約1兆9300億円)に達した。アマゾンもアリババのように、驚異の結果を残せるか気になるところだ。

中国におけるアマゾンのプライム会員プログラムは昨年10月に始まったばかりだが、米国や日本などから無料で越境配送を受けられるサービスが好評を得ている。そのため、日本国内のメーカーや出品者もプライムデー期間中の販売増に期待を寄せる。

ユーザーの「アマゾン依存度」を高められるか

アマゾンにとって、プライムデーを開催するメリットは、全世界的に販売高がハネ上がることだけではない。「アマゾンで取り扱う商品カテゴリーは日々増えている。プライムデーはそういった新しいカテゴリーに気づいてもらうきっかけになる」(グレッグ副社長)。

電子書籍キンドルは今年最大のセールを実施、タブレットやスティック端末などアマゾンの製品もセール対象だ(写真:アマゾンショッピングアプリより)

たとえば、普段書籍やパソコン・スマホの周辺機器くらいしか購入しないユーザーでも、プライムデーにはサイト内に長く滞在し、さまざまなカテゴリーを回遊する傾向が強くなる。これを機に、家電などの高額品を初めて買ったり、その後食品や日用品を恒常的に買うようになったりという例は少なくないようだ。

こうした効果はセールだけでなく、プライム会員サービスにも期待できる。今回も、注文から最短1時間で商品を届ける「プライム・ナウ」や生鮮食品を扱う「アマゾン・フレッシュ」、動画見放題サービスの「プライム・ビデオ」でクーポンを配布するなどのプライムデー連動企画が用意されている。

買い物以外の領域でも会員特典の利用を促進し、ユーザーの「アマゾン依存度」を高められれば、ライバルのEC企業と違ったポジションを築ける。巨大セールは、その絶好の機会でもあるわけだ。

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