アマゾン大セール、配送爆増に耐えられるか 今年は30時間、中国ユーザーの動向も大注目

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一大イベントに向けさまざまな準備を進めてきたアマゾンだが、不安をぬぐえない面もある。日時指定便で配送の遅延が発生していることだ。

6月下旬ごろから、一部のアマゾンユーザーが「指定日時に荷物が届かない」「商品が届いていないのに(追跡システムで確認すると)配達完了になっている」など、ネットへの書き込み等で不満の声を上げている。アマゾン側も、一部の配送において遅延が発生していることを認めている。

激増する配送量に耐えられるのか?

こうしたトラブルは、「デリバリープロバイダ」と呼ばれる地域限定配送業者が配送を担う場合に発生している例が多いようだ。

ヤマト運輸はアマゾンの当日配送の請負を徐々に縮小しているもようだ(撮影:大澤誠)

宅配大手のヤマト運輸はドライバーの負担軽減に邁進しており、アマゾンの当日配送の請負を徐々に縮小、ひいては撤退することを視野に入れているとみられる。そんな中、デリバリープロバイダは今後、アマゾンの配送を支えるための“生命線”になりうるのだが、あまりに心もとない。

プライムデーで激増が見込まれる配送量に懸念はないのか。アマゾンは詳細を明かさず、「各配送パートナーと協議しながら、最高のサービスを提供できるよう準備をしている」と回答するのみだ。

日本国内で右肩上がりに成長してきたアマゾン。今年のプライムデーはユーザーだけでなく、世間一般から広く注目を集めそうだ。

長瀧 菜摘 東洋経済 記者

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ながたき なつみ / Natsumi Nagataki

​1989年生まれ。兵庫県神戸市出身。中央大学総合政策学部卒。2011年の入社以来、記者として化粧品・トイレタリー、自動車・建設機械などの業界を担当。2014年から東洋経済オンライン編集部、2016年に記者部門に戻り、以降IT・ネット業界を4年半担当。アマゾン、楽天、LINE、メルカリなど国内外大手のほか、スタートアップを幅広く取材。2021年から編集部門にて週刊東洋経済の特集企画などを担当。「すごいベンチャー100」の特集には記者・編集者として6年ほど参画。2023年10月から再び東洋経済オンライン編集部。

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