繁盛している人気店が、次々と潰れていく
さて、引き続きお勧め近場旅行ランキング、続いての登場は……ビバ香港、多謝!! 羽田空港から行けるようになったのは非常に大きく、飛行時間はたかだか4時間で空港から市内まで20分なので香港と東京の往復は本当に楽になった。
今、久しぶりにヨーロッパから香港に着いてこのコラムを書いているのだが、あの何もかもすぐ閉まる、非効率でサービスの悪いヨーロッパと比べると(かといってヨーロッパもきれいなところが多くて気に入っているのだが)、何かと効率的でテキパキしており、いつまでも24時間開いている香港が愛らしい。
香港というと私にとっては旅行先というよりは居住地だ。お決まりのTimshatsuiのアベニューオブスターやビクトリアピークの夜景や、マカオへの日帰り観光も悪くないのだが、私がお勧めするのは、キンバリーロードなどローカルなストリートの小路にある水餃子のお店や、コーズウェイベイのレッドチリクラブ屋さんで地元のご飯を食べたり、九龍駅の上のエレメンツでエビかに玉ヌードルや小龍包をお食べになることである。
なお、リッツカールトンやマンダリンオリエンタル、ペニンシュラのアフタヌーンティーも、驚きのお手頃価格なのでぜひどうぞ。特にマンダリンではローズペタルジャムをお土産に買うと大変喜ばれるし、リッチなクリームと一緒にスコーンにディップしていただこう。
繁盛している人気店が、続々と潰れる理由
残念なことに香港では数か月単位で人気店が次々となくなるのだが、これは家賃高騰が早すぎて人気店でも値上げが追い付かないからだ。
今回半年ぶりに香港の家に帰ってきて、大好きな夏麺館が見当たらなくて当惑しており、また私の行きつけのお店のメニューも半年で20%上がっており、聞くと家賃が3割も上げられてしまったとのことだ。確かに他の人気店も通りの真ん中の大きな店から、なんか小路入ったところの古臭い雑居ビルに引っ越しを余儀なくされていて驚いた。
資産価格のインフレ速度が消費者価格より歴然と早いと、人気店が次々に潰れる不幸に繋がることは行き過ぎた金融緩和にも静かに警鐘を鳴らしている(消費者物価や賃金に反映されず、不動産など資産だけが急騰するのが最悪のパターン)。
そんな中、引き続き儲かって長蛇の列を享受しているのは香港で大人気の寿司やラーメンと言った日本食屋さんくらいだろう。こちら香港では日本食は大人気で、テレビでもAKB48のメンバーが香港のCMにそのまま出ていたりする。
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