速報を流さない「スロー報道」が人気化のワケ 「なぜ?」に切り込むスロージャーナリズム

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3つ目は、広告収入に頼らず、購読料でビジネスを成り立たせようとしている媒体が多いことだ。これはとりわけ、ウェブを中心としたスロー・ジャーナリズム・サイトに見られる傾向だ。

成功例として頻繁に紹介されるのがオランダの「コレスポンデント(De Correspondent)」だ。同サイトは日々あふれるように生み出されるニュースへの「解毒剤」として自社を位置づけている。オランダの有力日刊紙NRC.nextの元編集長ロブ・ワインバーグ氏と同紙のブロガーだったエルンストヤン・ファウス氏が中心となって立ち上げた。

「24時間のニュースサイクルに収まらないトピックを取り上げたい」「日々のニュースではなく、世の中で起きている『新しいこと』を読者とともに報道していきたい」とワインバーグ氏は至るところで話してきた。

数日間で約1.9億円の資金を集める

立ち上げ前、テレビで「新しいメディアを作りたい」と声を上げたところ、ほんの数日で約2万人から170万ドル(約1億8900万円)相当の資金を集め、オランダ国内外で大きく注目された。

こちらも、じっくり1つのトピックを掘り下げるスタイルで、記事はかなり長尺。記事の冒頭には「記事を読むのに必要な時間は11~15分」などと記してある。

購読料(年間60ユーロ)で運営を賄い、読者は「メンバー」と呼ばれる。記事に対するメンバーからのインプットを歓迎している。記者のほうは読者との対話を奨励され、テーマの選択から原稿が出来上がるまでが相互作業となる。ジャーナリストと会員とが集うイベントも定期的に行っている。記事を基に本も出版している。

2013年の開始で、現在までに会員数は5万6000人。オランダの人口(約1700万人)からすると、新興メディアとしては大きな数字といってよいだろう。

毎年、購読料がどのように使われたかをブログを通じて公表し、経営の透明性、オープンさを基本としている。サイトはオランダ語だが一部は英訳されている。来年、「英語版コレスポンデント」を開設予定で、準備が進んでいるところだ。

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