フジテレビ「新しい波24」が映す若手の閉塞感 ナイナイ輩出の番組復活に低迷の理由がある
この4月から「新しい波24」(フジテレビ、毎週月曜24時25~55分)というバラエティ番組がスタートしました。
同番組は、1992年放送の「新しい波」、2000年放送の「新しい波8」、2008年放送の「新しい波16」に続くシリーズで、若手芸人の登竜門。8年ごとに放送されているのは、「お笑いのビッグスターは8年ごとに誕生する」という“お笑い8年周期説”をベースにしているからであり、実際ビートたけしさん、明石家さんまさん、ダウンタウン、ナインティナインは年齢差8歳です。
同シリーズでは、「新しい波」からナインティナイン、極楽とんぼ、よゐこ、オアシズらが輩出され、「とぶくすり」などを経て現在の「めちゃ×2イケてるッ!」につながっています。また、「新しい波8」からロバート、ドランクドラゴン、インパルス、キングコングらが輩出され、「はねるのトびら」が誕生しました。
そうした過去もあって、「新しい波24」は、「新しいスターを生み出し、2020年までにゴールデンタイムでの番組を実現させること」を目標に掲げています。つまり、低迷が続くフジテレビにとっては、「深夜帯ながら巻き返しを図る」という意味ではうってつけの番組。他局のテレビマンからも「復活の兆しを見せるか?」と注目を集めています。
しかし、スタートから1カ月強が過ぎて明らかになったのは、苦境に陥った組織の難しさ。現状「新しい波24」は、浮上のきっかけをつかむどころか、近年の低迷から抜け出せない3つの理由を浮き彫りにしてしまいました。
3つの理由は、テレビ局にとどまらず一般企業にも共通するものだけに、ビジネスパーソンのみなさんにも参考にしてもらえたらと思います。
つねに「2ストライクで追い込まれた」心境
「新しい波24」の内容を聞いてまず驚かされたのが、「1回の出演芸人が多い」こと。過去のシリーズでは、「1回あたり1~2組の芸人が出演してたっぷりネタを披露する」という形式でしたが、「新しい波24」の構成は違いました。「全29組の中から1回あたり4~5組を選抜してネタを披露する」という形式だったのです。
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