フジテレビ「新しい波24」が映す若手の閉塞感

ナイナイ輩出の番組復活に低迷の理由がある

「新しい波」は、ナインティナインや「めちゃ×2イケてるッ!」をブレークさせるなどの“大成功”。「新しい波8」は、ロバートや「はねるのトびら」を生み出した“まずまずの成功”。「新しい波16」は、ブレークどころか特筆すべき芸人も番組も生み出すことができず失敗。流れは確実に右肩下がりであり、ビジネスセオリーとしては、明らかに投資すべき事業ではありませんでした。

それを暗に物語っているのが、「新しい波24」の放送時期。「8年周期で放送する」というコンセプトなら、「新しい波24」は2016年4月か10月にスタートするはずなのに、実際は12月27日に駆け込むような形でパイロット版を放送し、翌年4月からレギュラー化しました。このドタバタぶりで視聴者に、「打ち切るか迷っていたから年末にズレ込んだのでは?」「『8年周期をギリギリ維持できた』というのは無理がある」などの疑問を抱かせてしまったのです。

もし「前回シリーズの『新しい波16』で失敗したし、放送時期が遅くなるくらいなら、過去の成功を追うようなプロジェクトはやめよう」という声が上がる会社であれば、今回のような形にはならなかったでしょう。

「ブルゾンちえみ発掘」の目を信じたい

その他にも、先に挙げたクイズ番組の量産は、「平成教育委員会」「IQサプリ」の成功を、月9ドラマ「貴族探偵」の“変わり者主人公+事件解決”のフォーマットは「HERO」「ガリレオ」の成功を下敷きにしている感があります。

問題が深刻なのは、「新しい波24」のような革新的なチャレンジができる深夜番組で、過去の成功を追うような姿勢が見えること。つねに数字上の結果が求められるゴールデンタイムの番組なら過去の成功を追いかけたくなる気持ちも理解できますが、「本来伸び伸びやれるはずの深夜番組で、若手社員に過去の成功を追わせている」ところに低迷の理由が潜んでいます。

若手社員を起用した深夜番組に求められるのは、“原点回帰”ではなく“局面打開”。管理職は、過去の成功を背負わせるのではなく、まっさらな状態から思い切った策を仕掛けられる環境を与えてあげるべきでしょう。テレビマンに限らずビジネスパーソンも、苦境時や失敗後は自信が持てず、過去の成功を拠り所にしがちなだけに、反面教師になるかもしれません。

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