フジテレビ「新しい波24」が映す若手の閉塞感 ナイナイ輩出の番組復活に低迷の理由がある

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もしこのような無難な方法を管理職が選びがちになっているのなら……、社内全体に浸透していたら……。かつてフジテレビは、どこよりも思い切りと遊び心のあるテレビ局だっただけに、無難な方法を選ぶことが新たな社風のようになっていないか、心配になってしまうのです。みなさんの勤める会社に思い当たるところはないでしょうか?

若手社員らしい目線や勢いはどこへ

なかでも気掛かりなのは、「若手にまで無難な方法が浸透しつつある」こと。「新しい波24」は、若手芸人だけでなくスタッフの育成も目的の1つであり、若手社員が起用されています。実際、後見人のナインティナイン・岡村隆史さんが「プロデューサーやディレクターがみんな年下で驚いた」と語っていたことからも、その若さは明らか。しかし、今のところ若手らしい目線や勢いは見られません。

その最たるところが、「4~5組のネタを順番に披露し、その間に短いトークパートをつくる」という番組構成、「メンバー全29組の所属事務所はキレイに分散させている」というメンバーのバランス。どちらも業界歴の長い中堅社員のような仕事ぶりなのです。

特にメンバーのバランスには、若手スタッフの苦悩がありあり。変人・スベリ・非モテキャラ、ギャグマシーン、男女コンビなど、どこかで見たようなステレオタイプな芸人が並び、まだ岡村さんが嬉々としてイジってしまうような新しさを感じさせる存在は見られません。

さらに「新しい波24」には芸人以外の“ノンジャンル枠”として、セクシー女優の紗倉まなさん、アーティストのハンサムケンヤさんとIrisさん(マレーシア人女性)も出演していますが、この「新たな試みが不安の表れであり、苦肉の策に見えてしまう」のがつらいところ。今後3人がどう活躍するのかはわかりませんが、若手社員がリスク管理のような手法を採用していることに危うさを覚えてしまいます。

たとえば、「将来的に目標のゴールデンタイムでやれたとしても、どうせネタ番組は難しいだろう」と開き直ってしまえば、自由な番組構成が可能。漫才やコントだけでなく、ショートコント、一発ギャグ、モノボケ、モノマネ、リズム系、大喜利、あるある、フリップ芸、トークバトルなど、あらゆる笑いを縦横無尽に組み立ててもいい気がします。

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