滝沢カレンのヘンテコ日本語が愛される理由 独創的なだけでなく誠実で優しさにあふれる

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また、最近では、本人のインスタグラムで公開されている文章も話題になっています。滝沢さんはアップする写真や動画に長めの文章を付けているのですが、これも完全な「滝沢語」で書かれています。

この可愛すぎて、きっと履きすぎて何日でボロボロになるか不安なくらいな靴は大好きな母親が、今年のお誕生日プレゼントの日に買って頂いた今年一番のお気に入りなのか?と聞くなら「はい! そうだ!」と言えるサンダルです(6月21日付の滝沢カレンのインスタグラムより)

「滝沢語」の文章は、文法も語法も支離滅裂で、ずっと読んでいると頭がクラクラしてきます。ただ、妙にクセになる面白さがあり、中毒者が続出しています。フォロワー数も70万人目前です(6月23日時点)。

滝沢さんはこの「ヘンテコ日本語」を引っ提げて、バラエティ番組の世界で活躍中。現在、Eテレの「NHK高校講座 ベーシック国語」では、金田一秀穂先生から正しい日本語を勉強する生徒役を務めたりもしています。彼女の「ヘンテコ日本語」がここまで人気を博した理由は何でしょうか? 大きく分けて3つ考えられます。

「ヘンテコ日本語」が人気を博した理由

1つは、言葉遣いに圧倒的なオリジナリティがあった、ということです。しゃべり方に特徴があって人気者になったタレントは、過去にもたくさんいます。ハーフタレントのローラさんなどはその典型だといえるでしょう。どんな相手にも敬語を使わず、明るく親しげな口調で話すのが新鮮に感じられたものです。

滝沢さんの話し方は、過去のどのタレントのパターンにも似ていない独特のものです。単に語彙が足りないというのではなく、言葉の選び方、使い方、つなぎ方など、いろいろな要素がちょっとずつズレている。そこに未知の「おかしみ」が生まれ、それが愛されているのだと考えられます。

ハーフだからということで誤解されやすいのですが、彼女は日本生まれの日本育ちであり、外国生活が長いから日本語がおかしくなってしまった、というわけでもありません。彼女の日本語は、いわゆる日本語を勉強中の外国人が話す「カタコトの日本語」とも違っています。そういう典型的な枠組みに当てはまらないからこそ、予測不能の面白さがあるのです。

一説には、滝沢さんは「裏では普通にしゃべっている」などと言われたりもしますが、だからといって彼女が収録中にわざと間違った日本語を使っている、と考えるのは早計だと思います。

滝沢さんの間違え方には、決まったパターンのようなものがありません。仮に、彼女が意図的に間違った日本語を使おうと思っていたとしても、ああいう形にはならないだろうと考えられるのです。滝沢さんが素直にしゃべっていることが本人の意図しないところでズレているからこそ面白いのであって、そのおかしみは狙って生み出せる範囲を超えていると思います。

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