日本株にイマイチ「強気になれない」理由 日経平均がここから上昇するのは大変だ

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日本株も「梅雨入り」するのか。夏相場はいまひとつだが2017年は?(写真:hurricane/PIXTA)

安倍政権「在職2000日超え」は記録だが・・・

安倍晋三首相(第1次+第2次政権)の在職日数がついに2000日を超えた(6月20日現在2004日)。佐藤栄作元首相(2798日)、吉田茂元首相(2616日)に次いで「戦後3番目の長期政権」となったうえ、平成に限れば小泉純一郎元首相(1980日)を抜いたことで、最長の在任期間に及ぶ。

一方「アベノミクス相場」も2012年末から数えると、ほぼ4年半を経過した。その間の日経平均株価も、さまざまな批判はあるものの、ならしてみれば「年2割ペースの上昇」と、堅調な株高を続けているともいえる。幅広い業種で事業の選択と集中が進み、国内企業の利益率は改善している。日経平均株価を1つの企業とみなすと、今期の予想1株利益は1400円前後まで伸び、足元の株価収益率(PER)は14倍強と、指標面で見れば依然、割高感はないように見える。

ただ、日経平均株価は2万円を上回っているものの、ここから上値を追うのは簡単ではなさそうだ。国内企業は海外企業と比べて手元資金を有効に使えてないのが現状だ。自己資本利益率(ROE)では、代表的なグローバル企業が10%超なのに対し、改善したと言っても日本企業は依然として8%台にとどまる。投資家が日本株を積極的に手掛けづらい要因の一つにもなっている。

さらに、2013年以降を振り返ると、夏場以降は、日本株が急落している。日本が原因というわけではないが、2013年5月にはバーナンキショック(米国の量的緩和早期縮小懸念)があり、2014年は秋になるが10月にIMFショック(世界経済減速懸念)があった。さらに、2015年8月にはチャイナショック(人民元の切り下げを発端とする中国の景気減速懸念)、2016年6月にはブレグジット(英国のEU離脱決定)ショックと続いている。このように、この時期前後から日本株の潮目が変わることもあるだけに、今年も警戒しておきたい。

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