医療関係者は、被曝のおそれがある検査などでは、生殖器を守るための防具を必ずつける。
「成熟した精子そのものは放射線に強いが、放射線は精巣によくない。ただ、1.0ミリシーベルト以下の被曝であれば、まず問題とは考えられない」(石川病院の石川智基医師)。
一部の育毛剤の主成分であるフィナステリドは、男性ホルモンを抑制する抗アンドロゲン薬の一種。副作用として精子数の減少、ED、射精障害などが理論的に考えられる。副作用が起こるのはまれとされるが、不妊治療中の人は育毛剤の服用は控えたほうがいい。
生活にしっかりしたリズムを作ることが、精子形成にもプラス影響をもたらす。食生活の面では、ビタミンC、Eを摂取すると、精子の質を上げることができる。
精巣は熱に弱い。ノートPCをひざの上に乗せて作業をしていると、PCが発する熱が下半身に伝わり、精巣の温度が上がってしまう。米ストーニーブルック大学のチームの研究によると、ノートPCをひざの上で1時間使うと、睾丸(こうがん)の温度が2.5度上昇するおそれがあるという。
精子はつねに生産されているので、射精を多く繰り返すことで精子の量が減る、ということはない。逆に禁欲期間が長すぎると精子の運動率が低下するうえ、精子のDNA損傷率も高くなる傾向がある。精子の生存期間はおよそ3日間。それ以上ためると、死滅精子(非運動精子)が増えてしまう。「精子の質をよくするには、禁欲期間は1~2日ぐらいがちょうどよい」(石川医師)。
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