アマゾンが他サイトでの決済に乗り出す思惑 もはや市場はオンラインだけじゃない

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「たとえば、米国のあるシャツ専門店では、顧客が店で採寸し、生地を選ぶと、後日、自宅にオーダーシャツが届く取り組みをやっている。店側は店舗に在庫を抱える必要はないし、客は一度採寸すればいつでもそれを基にシャツを作れる。この店のリピート注文率は92%にも上る」(ゴティエ副社長)

中小小売りではリアル店舗のみで展開しているところも少なくないが、今後こうした店舗をネットに導くことによって、アマゾン経済圏へ取り込むといったやり方も考えられるだろう。

リアル書店オープンの意図は?

アマゾンはさらに、おひざ元のシアトルに「アマゾンブックス」と呼ぶ書店もオープン。アマゾンでの売れ筋や評価が高い書籍が並ぶ店内では、顧客が本にスマホをかざすと、本の内容やレビュー、そのほかのオススメやこの本に興味を持った人がほかに何を買っているかなどが表示される。「が、単にネットで買うのと違って、リアルの店舗では、本の中身をのぞいたり、触ったりできる利点がある」(ゴティエ副社長)。

購入する場合は、本のバーコードをスマホでスキャン。決済はもちろん、ネット上で完了する。オープンから9カ月。「われわれの調査では、顧客の利用率はスターバックスがアプリを使って何年もかかったレベルにまで達している」(ゴティエ副社長)という。

決済事業には、それぞれの分野でトップの企業がひしめき合っているだけに、アマゾンが独走できるとは限らない。とりわけ、新興市場はまだクレジットカードの浸透率が低いだけに、市場に入り込むには従来と違うやり方が必要になる。

ネットとリアルの「融合」はまだ始まったばかりで、実際どの程度そうした需要があるかは未知数だ。巨人たちがぶつかり合う決済市場が白熱するのはこれからだろう。

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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