就活生の印象がよくない「採用サイト」18社 1位はあの電通、基準は「見づらい」「悪感情」

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「説明が感情的なものに寄りすぎていて分かりにくかった」(愛知学院大学、文系)、「派手」(法政大学、文系)との声が挙がる。さらにカッコイイかもしれないが、やり過ぎと感じる学生もいる。「画面がいろいろ動いてみづらい」(東京外国語大学、文系)、「クリエイティブではあるがちょっと見づらい作りになっていると思いました」(名城大学、理系)。ていねいに企業研究したい就活生の中には、そういう派手さを嫌う者もいるようだ。

もうひとつは、採用ホームページというより、昨年秋から報じられてきた電通過労死事件が影響している。

「過労死の問題があり、ホームページというよりは企業そのものによい印象がない」(近畿大学、文系)、「ブラック企業の印象が強すぎたから」(近畿大学大学院、理系)、「自殺についてまったく触れず。新卒採用を自粛すべき」(専修大学、文系)。

新入社員が自殺に追い込まれた事件は、就活生にかなり響いている。コメントは、電通に対する「悪い印象」というより、「悪い感情」を抱いているように見える。

ANAは好印象1位、悪印象2位

好印象ランキングで1位の全日本空輸(ANA)は、このランキングでは2位になった。よくも悪くも就活生の注目度が高いことを示している。好印象ランキングでの理由は「見やすさ」「わかりやすさ」だったが、悪印象ランキングの理由は正反対の「見づらさ」「わかりにくさ」だ。

「見づらかった」(埼玉大学、文系)、「企業理念が分かりにくい」(実践女子大学、文系)、「どこに何の情報があるかわかりにくかったため」(早稲田大学、文系)と手厳しい。同じものでも人によって、よしあしの価値判断は変わるようだ。

メディア業界の企業は見せ方のプロともいえるが、テレビ朝日は2位タイにランクインされる結果に。「見づらい」(立命館大学、文系)、「見にくかったかなと思う」(法政大学、文系)、「見にくかったから」(関西大学、文系)という評価が相次いだほか、「どのターゲット層を取りたいか不明確だった」(早稲田大学、理系)という学生もいた。

4位は博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ。ただし理系の票は1票しかなかった。理由は電通に似ている。「凝りすぎて分かりにくい」(慶應義塾大学大学院、文系)、「おしゃれすぎて初見で訪問した人にはわかりにくいホームページだったから」(関西学院大学、文系)。というように、凝りすぎたホームページがわかりにくい、という意見になっている。

5位の伊藤忠商事は、うち9票が文系だった。「少し寂しく、字が小さめだから」(京都外国語大学、文系)、「お高くとまっている印象を受けた」(同志社大学、文系)という具体的な指摘がある一方で、「微妙だった」(明治大学、文系)、「まあまあ」(明治大学、文系)、「なんとなく」(甲南大学、文系)など、あいまいな単語が使われている。メッセージの訴求力が弱く見えたのかもしれない。

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