36歳独身女子がハマった「クーポン依存症」 「節約のつもり」が気づけば毎月キャッシング

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そもそも、買い物をしすぎてしまう人にはある共通した特徴があるといわれています。部屋が散らかっていたり、クローゼットや靴箱の中も無造作に押し込まれた洋服や靴が山盛りになっていたり、財布の中身が整理されていなかったり……など、「整理ができず把握できていない」というところです。

きちんと整理できていない結果、「何が必要で、何が必要ではない」という取捨選択ができていないので、同じような洋服や靴を繰り返し買ってしまうという事態に陥ってしまうのです。

買いすぎ予防は、「整理して把握する」ことから

では、はたして「買いすぎないコツ」はあるのでしょうか。それは「現在あるものを把握し、自分には何が必要かを理解すること」です。服だったら、まずは、クローゼットの中身をきちんと把握して、きちんと整理整頓をしてみましょう。

一見、シンプルな方法ですが、これは効果テキメンです。中身を把握することで「自分に何が必要なのか」がわかるようになり、予算も立てやすく、無駄に買い物をしないで済むようになります。整理する際に、ヤフオク!などのネットオークションや、メルカリなどのフリマアプリを活用してもいいですね。売ったおカネは借金の返済や貯蓄に回すことができます。

B子さんも例外ではありませんでした。クローゼットの中身はぐちゃぐちゃで、部屋はモノであふれ、いざクローゼットの中身を整理し出したら「同じブランドの色違いの洋服が5枚もでてきた!」と自分で驚いていました。一部の洋服やバッグは、フリマアプリを利用して処分、売ったおカネはきっちり借金返済の原資にしました。

今回のケースは、割引やクーポンの「甘いワナ」に陥ってしまったケースですが、そもそも割引やクーポンを使うことは悪いことなのでしょうか?

私自身はクーポンを使うこと自体は悪いことだとは思いません。一昔前の高度経済成長期やバブル期とは違い、国も会社も余力がなく、お給料が右肩で上がる時代ではないので、少しでもおトクに生活ができるなら、使うべきです。ただ本当に必要なのか、情報を正しく取得し、比較することが大切です。

少し前「30代男性が大手ハンバーガーチェーンのクーポンを使っていて吐き気がする」とツイートされた内容がネットで話題になりました。しかし、たとえば、640円の商品がクーポン利用で550円で買えるならそれにこしたことはありません。上記の例ではクーポンを知っているか知らないかで90円の差が出てきます。おトクなクーポンはないかと何時間も探すのでは元も子もありませんが、知っているか知らないか、そして知っている情報を活用するか活用しないかで、人生は大きく変わってきます。

しかし今回のB子さんのように、必ずしも必要ではないのに、「クーポンを使えばおトクだから買わなきゃ」という具合に、クーポンに振り回されたおカネの使い方はNGです。

割引やクーポンに振り回されないためには、まず、自分の身の回りをきちんと整理し、「自分に何が必要なのか」を把握することが大切です。自分が本当に必要なものや欲しいものを買うときに、上手に割引やクーポン、ファミリーセールなどを活用したいものです。

頼藤 太希 Money&You 代表取締役、マネーコンサルタント

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よりふじ・たいき / Taiki Yorifuji

(株)Money &You 代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業し現職へ。Webメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通してお金の情報を日々発信中。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『60歳からの新・投資術』(青春出版社)など書籍90冊、累計160万部超。日本年金学会員。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。

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