先日、筆者もなんの疑問もなく、山の描写にhigh(高い)という形容詞を使って話していたら、アメリカ人の同僚ジョンに「それは間違っている」と直されました。ジョンによると、山にはtallを使うのが正しいのだとか。とすると、この文も
と言うべきなのでしょう。
それまで、中学校で教わったとおりにhighを使ってきましたし、留学中や赴任中にネーティブと話していても直されたこともなかったので、ちょっとびっくりしてAre you sure?(ホントに?)と聞き返してしまいました。ジョンは「これまでずっと山にはtallを使って生きてきた」と絶対の自信がある様子。ネーティブにそこまで言われるとねぇ……。
でも、ジョンが正しいのだとしたら、筆者も含めて多くの日本人が間違って覚えている可能性が大きいということ!「これは一大事だ!!」と思いつつも、「ネーティブはよく使うけれども、実は間違い」という可能性もあります。
tallが使えるとしても、さすがに「highは間違い」というのはありえない気がして、「じゃあ、tallでもhighでも、どっちを使っても合ってるのかもよ」と言ってみたのですが、「山にhighなんて使わない」とまで言うジョン。ホントかなあ……。そこまで言い切られると、逆に怪しい。これは、単にジョンの英語が崩壊しているという可能性も(笑)?
エベレストよりも高い山
筆者があまりに疑うので、不安になったのか、一緒に英英辞典を引いてみることになりました。すると、辞書の例文のひとつめに a high mountain って書いてあるではないですか! See? (ほらね?)と言うと、「これはおかしい」と不服そうなジョン。悔しかったのか、そのまま周りのネーティブたちに話しかけに行きました。筆者も一緒についていって、事情を説明し、どっちを使うか尋ねてみると、面白いことに4~5人のネーティブだけでもhigh派とtall派の両方がいたのです。
彼らといろいろ話し合った結果、きっとどちらもOKなのだろうという結論に。ジョンも渋々納得した様子でした。その後もしばらく、tallとhighの使用方法について話し合ったり、調べたりしました。どこまで正しいのかはわかりませんが、ある情報によると、細かい定義ではhighは地面や海面からの距離を表していて、tallは対象物の最下部から最上部までの距離を表しているのだとか。
つまり
とは言えますが、the tallest mountainはエベレストではなく
というのが正しいことになるのだとか。ハワイにあるマウナケアの麓(ふもと)は海底にあって、そこから頂上までの距離を高さとすると、エベレストよりも高くなるようです。
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