ビックが名古屋・秋葉原でガチ勝負する理由 自社競合も辞さない覚悟で積極出店を進める
名古屋駅前と秋葉原、2つの家電激戦区を舞台に、ビックカメラが仁義なき戦いに挑もうとしている。
最近、家電量販店大手・ビックカメラの出店攻勢が著しい。2016年5月の大阪・あべのキューズモールへの出店を皮切りに、2016年9月に広島駅前、2017年4月に名古屋駅前と次々にオープンしている。
今後も、6月に東京・秋葉原、秋に東京・調布駅前、千葉県・船橋の東武百貨店への出店を計画する。2013年の東京・赤坂見附駅店以降、3年間大型店の出店はなかったが、ここへきて出店ペースが加速しているのだ。
「年1店ペースで出店していく」
ビックは2021年8月期に売上高1兆円以上(前2016年8月期は売上高7790億円)を目指す意欲的な計画を掲げている。出店に加えて新規分野の開拓、インターネット通販の拡大などでの達成を目指している。
当然、要となるのは出店効果だ。ビックの宮嶋宏幸社長は「年1店ペースで出店する」と明言している。出店による売上高の増加額は「地方の中規模店の開店で50億~100億円、名古屋くらいの規模だと100億~150億円くらいになる」(ビック幹部)という。
だが、この出店攻勢には課題もある。その1つが4月7日に開業した名古屋駅前の商業施設「JRゲートタワー」内の店舗だ。9階と10階に入り、売り場面積は約1万1000平方メートルある。旗艦店の東京・有楽町店(約1万4000平方メートル)を少し小さくした規模の店だ。
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