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中国経済はハードランディングを避けられるか 景気・経済観測(中国)

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  • 伊藤 信悟 国際経済研究所主席研究員
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ただし、成長率を抑えつつ、金融リスクの顕在化を抑えるという狭き道を中国政府は歩むことになる。それだけに、時として一部の理財商品、金融機関のデフォルトなどが起こる可能性は否定できない。また、不健全な金融商品や金融機関のデフォルト自体は、過剰投資の背後にあるモラルハザードを防ぐためには必要なことでもある。

中国政府、人民銀行にも必要なコミュニケーション政策

他方で、それがパニックを生み、危機を惹起することは回避しなければならない。たとえば、理財商品の規模は2013年6月末時点で9兆8500億元と、2012年のGDP対比19.0%に達しており、理財商品そのものへの不信感から、理財商品離れが一気に進めば、最終的に財政で処理できたとしても、経済の成長力を大きく損なうことになりかねない。金融機関のデフォルトについても、預金保険制度や破たん処理メカニズムが十分整備されていないだけに、パニック発生の懸念を完全には排除しにくい。

こうしたリスクを最小化すべく、改革の狙いやそれが及ぼす経済的影響の範囲などについて、中国政府は今まで以上に国民や市場に対して丁寧な説明を行うことが求められている。中国政府、人民銀行も、6月の銀行間取引市場におけるパニック的な金利高騰の経験から、コミュニケーション能力向上の必要性という教訓を以前にも増して実感したのではないだろうか。
 

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