ユニクロも商機狙う「週末私服」の新スタイル トレーニングウエア×普段着が与える好印象

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ファッションに詳しくない人が、膨大な商品ラインナップをもつ既存のユニクロ店舗の中から、アスレジャーのコーディネートを選ぶことは容易ではないでしょう。だからこそ、キュレーション(編集)された商品構成を持ったユニクロムーヴの提案は、アスレジャーに興味のある人にとっては、入り口の1つになるのです。余談ですが、私が最も印象的だったことは、ユニクロの数あるコラボレーションシリーズの中で「SPRZ NYとアスレジャーの相性が抜群によかった」という発見があったことです。

さまざまなアパレル業態の売り場を、お客側の目線で見てきた経験から、「新定番が生まれるとき、必ず2つの条件がそろっている」と、私は分析しています。

ひとつは、百貨店、セレクトショップ、ファストファッションなど、さまざまな販売チャネルに、その流れをくむ商品が置いてあるということ。もうひとつは、それが日常生活になじみがあるものであるということです。当然かもしれませんが、商品が消費者の目に触れる接触回数が重要であって、アスレジャーはどちらの条件も満たします。

活況するスニーカー市場

アスレジャーの広がりとともにスニーカー市場も盛り上がっているようです。数年前のニューバランスブームが落ち着いた後、この数年、ひもがないスニーカー、いわゆるスリッポンスニーカーに豊富なバリエーションがそろってきていました。

これは、1990年代にはやったアメリカ西海岸のスケーターが愛用するVANSでよく見かけたデザインです。ひもがないスニーカーのアッパーソールにさまざまな素材を乗せることで大人のスニーカーとして復活を遂げた印象です。

ニューバランス・スリッポンスニーカーに続くニューウエーブ。ゴムバンドが象徴的なエラスティックスニーカー(写真提供:筆者)

ところが、昨秋ごろからさらに次世代のスニーカーが登場しています。靴ひもの代わりに「エラスティックバンド」と呼ばれるゴムバンドで足をグリップするこのタイプのスニーカーはスポーツブランドのみならず、ファッションブランドでも売られています。

ある靴店チェーンの販売員に話を聞いたところ、「このタイプのスニーカーは飛ぶように売れている」ということでした。また、リーズナブルに流行を取り入れるGU(ジーユー)もこのタイプのスニーカーを投入しています。

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