日経平均は1カ月ぶり1万4000円割れ 円高やアジア株下落など嫌気し先物売り膨らむ
週明け29日の東京株式相場は4日間の続落。企業業績の先行きに対する不透明感の高まりや外国為替市場での円高進行などを嫌気した売り物がかさむ展開になった。日経平均株価は前週末比468円85銭安の1万3661円13銭となり、終値ベースで7月1日以来ほぼ1カ月ぶりの1万4000円割れ。東証株価指数(TOPIX)は同38.61ポイント安の1128.45で取引を終了した。東証1部の出来高は概算で25億6546万株、売買代金は同2兆1924億円だった。
前週末26日の米国株式は小幅続伸。ニューヨークダウは前日比3ドル22セント高の1万5558ドル83セントで終了した。同日の日欧株下落などを材料にした売りが膨らんだが、引けにかけては米国の景気回復期待を手掛かりにした買い物が入り、ダウは値を戻した。
外国証券は2営業日連続で売り越し
29日朝方の外国証券経由の売買注文は売り1810万株、買い1210万株で差し引き600万株の売り越しとなり、2営業日連続で売りが買いを上回った。
こうした流れを受けた29日午前の東京株式は下落。新興国経済の変調による企業業績の上振れ観測後退などを背景に、前週後半から上値が重くなっている感があり、これを材料にした先物の小口売りが先行。裁定取引解消に伴う現物売りなどを誘発し、前引け段階で日経平均は前週末比319円安の1万3810円と大幅に値を下げた。外為市場の円相場が対ドルで1ドル=97円台まで上昇したのも悪材料視された。
昼休みのバスケット取引は116億9600万株成立し「売り買い均衡」と伝えられた。後場に入っても売りが優勢。円相場が1ドル=97円台後半で推移したことや、香港、中国・上海などアジアの株式市場が軒並み下落したことなどを手掛かりに先物主導で売られる展開が続いた。日経平均は大引けにかけて一段と下げ足を速め、6月13日の843円安以来の大幅な値下がりとなった。
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