6月13日に終値ベースで1万2500円を割り込んだ日経平均株価は、その後、持ち直し1万4000円を回復している。急落時には低PBRの割安株がはやされたが、今後は好業績が期待される銘柄にも注目が集まりそうだ。
そこで、今回は今期の増益が見込まれる銘柄から、経常増益率の高い順にランキングした。営業利益から、利払いなどの金融収支、為替差損益、一部出資先である持分法適用会社の損益などを加減した経常利益は、グローバル経営時代に、企業の好不調を測る大きな手がかりとなる。なお、ランキング対象は今期経常利益が1億円以上、前期も経常黒字で自己資本比率30%以上などの条件を満たしたものに限定した。
首位はパスドラが大ヒットのガンホー
増益率首位は、経常利益が前期の92億円から今13年12月期は800億円へと8.6倍に膨らむ予想のガンホー・オンライン・エンターテイメントだ。12年2月開始のスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」が歴史的大ヒットを続けており、これによる利益の押し上げが大きい。ただ、株価の人気化もすさまじく、今年1月7日には一時7960円(株式分割を調整した数値)まで突っ込んだ株価は、5月14日には一時16万3300円をつけるなど、20倍に噴き上がった。足元(7月8日)は11万円前後まで調整しているが、それでもPER27倍と来期に減益懸念があるなかでは割安感は乏しい。
2位はV字回復が見込まれる日本電産が入った。こちらは税前利益での比較となるが、12年3月期に708億円だったのが、前期には134億円まで落ち込んだものの、今14年3月期は750億円まで回復する見通しだ。前期に買収した6社が通期で寄与。スマホやタブレット向けの精密小型モーターが増勢。構造改革費用もなくなり、税前利益は上向きそうだ。
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