本人の年収は3億円前後
清宮義男さん(仮名、74)は、茨城県で創業90年を超える老舗精密機械系メーカーの会長を務める。東京理科大学卒業後の50年前に家業に入り、20年前から4代目社長として経営の舵を取ってきた。入社当時15億円程度しかなかった売上高は現在約300億円。従業員数は現在500人を超える。本人の年収は3億円前後だ。
2人の娘さんはともに結婚し、いまや孫が3人。「まさか自分が『じーじ』と呼ばれるときが来るとは。孫はかわいいもんだね」と時折はにかむ。本人が主催するホームパーティを3日に1度は開催しており、誰彼となく話しかける気さくな一面も持つ一方、自社株式を視野に入れると総資産は200億円以上に及ぶ一大資産家で、本業が手堅く推移しているのはもちろんのこと、次なるビジネスへの大型投資も進め、抜け目がない。
とはいっても本人が家業に入ったときは、「田舎では『地元の名士』っていわれていたけれども、実際の会社は借金だらけで、ここ20年くらいでようやくカネがたまり出したんだよね。メーカーっていうのはそんなものなんだよ」(清宮さん)。
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