外国人が気付いた「日本のドラマ」3つの特徴 日本ドラマオタクの外国人妻が分析

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1つ目は日本の街の風景です。特に印象的なのは、「橋」「土手」「公園」。主人公が落ち込んだときは、だいたいこの3つの場所に行って、たそがれていませんか? こういうシーンの印象がとても強いので、初めて日本を訪れた際、埼玉の荒川の土手を見て、自分が日本にいることを実感したくらいです。

2つ目は控えめな感情表現。ギリシャのドラマは、とにかく感情表現が豊かで、誰もが思っていることをハッキリ言います。しかも、大きな声で話すので、「誰が好き」とか「お父さんの余命はあとどれくらい」とか、そんな秘密はすぐにバレてしまいます。

恋人を待つ日本人、さっさと別れるギリシャ人

一方、日本のドラマは、自分の感情を表に出すまでにすごく時間がかかる印象です。相手のことが好きでもなかなか「好き」と言わない。転職や引っ越しなど、何か新しいことをしようとしてもなかなか踏ん切りがつかない。それを見るのが面白いし、共感もできますが、そのあたりはギリシャのドラマと異なります。たとえば、恋人が外国へ留学に行くと伝えるシーン。日本では男性が、「帰るまで待っていてくれ」と伝えると、女性が「わかった。あなたを待っている」と答えるイメージがあります。

本当は行ってほしくないけど、相手のためを思って自分の気持ちは言わない……。相手のことを思いやる、相手の気持ちを考える。そんな日本人の国民性が出ていると思います。これに対して、ギリシャ人なら「行かないで」と言って相手を引き留めようとするか、「行ってもいいけど、行くなら別れる」と、さっさと別れます。

3つ目はとにかくポジティブなストーリーです。何かうまくいかないことがあっても主人公は頑張ってその困難を乗り越え、ハッピーエンド! 落ち込んだときに見ると、とても元気をもらいます。同時に、頑張ることの大切さにも気が付かされます。

ギリシャのドラマは、どちらかというとヒマを潰すものです。面白い、怖いといった具合に、単純に楽しむものとしての性格が強いように思います。その点、日本のドラマは、必ずテーマがあります。だから見ているほうも真剣になって物語に入り込むし、そのストーリーから得ることも多いのではないでしょうか。

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