少量の果物を確実にもらえるAか、大量の果物かもしくはもらえない可能性のあるBのどちらかを選ぶか、という実験をしたところ、サルはどんなにBの確率を下げても(ほとんど果物はもらえなくなる状態)、一貫してBを選び続けたそうです(2005年米デューク大学プラッツ博士の実験より)。
サルはリスクを認知できないのでしょうか? いいえ。サルの脳の後帯状皮質という神経細胞で、リスク自体は感知していたそうです。つまり、リスクがあることを承知で、サルはBを選び続けたということになります。
確実な“報酬”より、リスクの先の快楽を選ぶ
話をおっさんに戻します。このおっさんにとって「Bを選ぶこと」がリスクであることは百も承知ですが、確実な報酬よりもリスクを乗り越えた先の大きな快楽への誘惑に勝てなくなるのです。おカネだと冷静に判断できるのに、結婚や恋愛だと、それがすっ飛んでしまう。そして、延々と同じミスを繰り返します。それでも、おっさんたちは「いい夢を見させてもらった」と強がり、これっぽっちも反省などしません。それこそが、結婚できないまま一生を終える男の特徴ではないでしょうか。
しかし、実は本質はこうかもしれないのです。確実な報酬であるAを選ばないおっさんは、結局そもそも「結婚するつもりがないのだ」と。こうしたおっさんは、自分が40代になろうと50代になろうと、選ぶ相手の年齢は変わっていないはずです。結果自分が歳を重ねるごとに歳の差が開いていっているだけというのが実情でしょう。決しておっさんになったから、若い子好きに変化したわけではないのです。
若い子との結婚を希望するおっさんたちが結果的に生涯未婚になっているのは、自業自得というより、本人の潜在意識が選択した能動的な決断なのかもしれません。
ちなみに、40~50代のおっさんが初婚で20代の女性と結婚できた確率を、全年代の男性初婚数から割り出すと、1%以下。ほぼムリなようです。
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