男ってなんでこうもバカなのか? 『男は邪魔!』の著者、高橋秀実氏に聞く

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女性はなぜ失言しないのか

――髙橋さんの世代の方は、トライアスロンに挑戦したり、起業したりと、ギラギラした人が多い印象があります。結局、ワンレン・ボディコンの女性と出会う願いはかなったのですか?

ワンレン・ボディコンの女性って、結局、虚像なんですよ。実際に身近にそういう人がいると、取り立てて変わらなかったりする。だけど、ディスコの服装チェックで入店を拒否されたりすることで、中に入ればものすごくファンタスティックな女性、いわゆる“いい女”がいるに違いないと思い込んだりなんかするわけです。障壁があるからそういう思い込みが生まれてしまう。なにしろ発情期みたいな時期ですから、そこで何かを刷り込まれて、以来、ずっとギラギラしているのかもしれません。バカと言えばバカですけど(笑)。

――そういった時代の勢いや男女雇用機会均等法の施行もありましたが、なかなか女性がチャンスを得られないですね。

女性たちがあの頃の勢いのまま突き進んでいれば、今頃、責任ある立場に就く女性が増えていたんじゃないでしょうか。だけど、男社会の壁はすごく厚く、頑張っても報われず、足を引っ張られ、体を壊したりして途中で辞めざるをえなくなってしまったのだと思います。

「男は邪魔」という感覚は、その世代の女性が持っているものかもしれませんが、女性の中には「邪魔じゃないわよ」などと言いだす裏切り者もいますからね。いずれにしても女性たちには、あの時の輝きをもう一度を取り戻してほしい。私たちは仰ぎ見たいのです。

――男はヘタに邪魔しないようにしないといけませんね。本書にもありますが、男って余計なことをしがちだと。

しますね。私も家事なんかすると、いつも「仕事を増やすな」と言われていますよ。やらなくていいことをしたがり、やるべきことをし損なうというのが男の特徴かもしれません。

――女性はよく話すのに失言しないと。

男同士は話が盛り上がってもいないのに、口を滑らして失言したりする。盛り上がって口を滑らすんじゃなくて。女性同士は、次々と話題が変わり、いつまで話しているのだと思うくらい延々と展開しますよね。でも絶対に失言しない。言ってよいことといけないことをわきまえて、当たり前だけど相手の立場を考えて発言する。男はその当たり前のことができないのです。だから男の政治家は失言が多い。そう考えると政治のトップも、女性のほうが向いていると思いますよ。女性は言葉の意味はもちろん語感も大切にしますからね。

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