9歳の甥から6800万円を奪った叔父の悪行

東日本大震災で両親を失った子に…

'11年4月、震災直後の石巻市内。同月、最初の犯行が行われていた

島被告は、震災直後から悪事に手を染めていた。少年の母親=自分の姉名義の貯金通帳を、姉は入院中だと虚偽の申請をし、銀行に再発行してもらい、まんまと120万円をネコババしていたのだ。

それで味をしめたのか、少年に遺産が入ることを見越した島被告は、震災発生から2か月後の5月、未成年後見人として選任された。

『弁護士法人・響』の徳原聖雨弁護士が、解説する。

「後見人制度は、未成年に代わって財産の管理などをするもので、使用金額や口座の残高を毎月家庭裁判所に報告する必要があります。この制度を悪用して横領する事件はまれにあるものですが、今回の場合は、金額も非常に高額ですし、悪質ですよね」

未成年後見人になった島被告は、やりたい放題だった。

「金回りがよくなった」「羽振りがよかった」というのは周囲の一致した見方で、仕事の関係者は、

「最初は車が高級なものになって、次に着ているものも高価なものに変わりましたね」

相続した遺産で和食料理店をオープン

和食料理店があった場所。現在は、無関係な別の店舗が営業している

腕のいい料理人だったという島被告は、震災翌年の'12年6月、宮城県石巻市内に、和食料理店をオープンした。

「当初は、調理とホールで12~13人はいた」と納入業者。

同市内で飲食店を営む50代の男性は、

「カウンターは檜造りで、すごい金をかけた店内だと、内装業者に聞きました」

この開店資金も、少年が相続した遺産からだった。派手な生活は、目についた。

「店に出勤するときもベンツ。金があるなとは思っていましたけど、1か月後ぐらいに別の型のベンツに乗ってたんですよ。不思議に思い、買い換えたんですか?って聞くと“代車なんだよ”って。実際は甥の金でベンツを2台も買っていたみたいですね」

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