今年後半、タクシーが捕まりやすくなる理由

ドコモ、東京無線などが実験、空車を減らせ!

実証実験に参加しているタクシー運転手の田(でん)智行さんは、「世田谷の住宅街を走っていたときに、なぜこの時間にこの地域が高需要地域なのかと(半信半疑で)その地域に向かったら、手を挙げてタクシー待ちをしている人がいて、驚いた」とうれしそうに話していた。

東京無線によれば、実験開始前の昨年11月と開始直後の12月の比較で、実証実験車12台の1日当たりの平均売り上げは、全タクシー運転手1万0640人の平均よりも2223円高かったという(東京無線に限らず、東京の全タクシー運転手の1日平均売上高は4万6000円)。

タクシーが一部地域に集中したら、どうする?

ドコモは今年下期の商用化を目指しているが、課題も多そうだ。カーナビと需要予測のタブレットを統一することに加え、音声などで高需要の地域を運転手に教える仕組みの開発も、使い勝手を高めるうえで重要になる。

現在はカーナビとタブレットが分かれてしまっている。これらの統合も課題のひとつだ(撮影:今井康一)

さらに、予測精度が高まり、こうした仕組みが多く利用されるようになれば、タクシーが高需要地域に殺到するおそれもある。それをどうやって回避するかについては、現状、明確な答えはない。

ドコモは開発にかなり前のめりのようだ。複数の関係者に「ドコモは本気でAIタクシーの実用化をしようとしているのか」と聞くと「本気ですよ」と真顔で答えていたのが印象的だった。「(さまざまな機器がネットにつながる)IoTにおいて、交通分野は重要度の高い位置づけ」(法人ビジネス本部・谷直樹IoTビジネス部部長)と考えているのだ。

AIタクシーは残された課題を解決し、早期に実用化にこぎ着けることができるか。本格的なIoTビジネスの拡大は、ドコモの将来の業績にも影響を与えそうだ。

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