フランス男女が「激しい口論」も辞さないワケ 「男を持ち上げるさしすせそ?欺瞞だわね」
人間の脳は思うだけではまだ力が弱いものですが、口に出せば「ことばという具象」に飛躍して、力が付与されます。恋している者どうし、愛し合っている者どうしは「愛している」を習慣化することで、愛の力を物質化していくことになるのです。
「バカそうな女」を好む日本人男性の罪
(5)個性ある会話
「日本の女の子は、彼が気をよくする魔法の呪文を知っているのよ。呪文は『さしすせそ』というの。“さーすがぁ!”“知らなかった!”“すっご〜い!”“センスいぃ!”“そうなんダ!”。ね、いじらしいでしょ」と、パリジェンヌたちにおしゃべりしたら、「なにそれ! 自然に出るのではなく、意識して? 欺瞞だわね」とあきれられてしまいました。
会話は相手があってこそ成立するものです。相手となる人の人格も個性も千差万別です。十人十色の色の違いに応じた思いやりができることが、あなたの個性となります。思いやって慈しみの気持ちをもてば、どういう言葉や内容が豊かなコミュニケーションを形づくっていくか自ずとわかってきます。誇張しておだてたり、わざとらしく相づちを打つのは、(そんなつもりがなくても)浅い底が見透かされて逆効果になります。
「モノを知らなくてバカっぽい女性がかわいい」という日本男子に、それにおもねって外見(女子力)ばかりで中身(人間力)を磨かない女性。結果責任は男性だけでなく、女性も等分に負わなければいけないと思うのです。
(6)言葉なしの究極
ことば以上のものがあります。ことば以上のものはことばを使ってはいけません。ぬれた目で会話する、香りで誘う、ボディを使って愛を表す……。
アムールの大国では、ボディランゲージこそが真実のコミュニケーションツールなのです。世界の中でもっとも論理性に秀でたフランス語ではありますが、愛は論理をぶっ壊します。「愛に論理がいるものか、私はあなたが好きだから好きなのだ!」と、五感も六感もフル動員して「ジンジンに感じさせる」、まさにセンシュアルです。
フランス流のセンシュアルなコミュニケーション術、いかがでしたか? 昨年末に『パリジェンヌより綺麗になる』を上梓させていただきました。美しくなるのに必要なものは意志である、と徹頭徹尾表現しておりますが、あえて言えば人生を彩る恋愛なしに、「パリジェンヌより綺麗になる」ことはできないと思います。動物ならミーイズム(自分中心主義)が生命維持の正義となりますが人間は違います。愛する人のために生きてこそ輝くのです。まさに、『Love is a many-splendored thing!』 さぁ、すばらしい恋をご一緒しましょう! すてきなバレンタインデーをお送りください。
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