不倫をやめない妻と今後どう接するべきか 昨年末に自殺未遂した夫からの深刻相談

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ならば夫(妻)以外の人との恋愛感情をあきらめた人はずっと我慢の人生かといえば、そうではありません。健全な家庭を営む中で得られる新たな幸福や喜びは山ほどあり、道ならぬ一時の恋愛感情は、線香花火のような思い出か、忘却のかなたに消え去るのが世の習いです。

不倫妻で離婚も望まない人の存在を私が初めて知ったときは、本当にびっくりしましたが、今ではさほど驚きません。(妻の)親が存命中までとか、子どもが高校を出るまでなどの理由はまだかわいいほうです。夫の社会的な地位のおかげで数々の甘い汁を吸っている、とある知人である医師の夫人は、「夫にも成人している子どもにも尽くすから、男の元へ通うのも認めてくれ」と厚顔無恥です。何を捨てる覚悟もありません。

私の周りのそんな彼女たちに共通しているのは、夫婦の精神的な関係は、いつも妻優位だったことです。夫から無条件の寛大な愛情を受けることに慣れ、外に不倫関係をつくっても、現状維持のまま夫は我慢して自分について来ざるをえないと読んだふしがあることで共通しています。あなたの夫人にも、それを感じます。

不倫妻との今後の展開3パターン

あなたが命まで懸けて嫌がったことを残酷な言葉で返した夫人が、その残酷さに気づき、反省し、謝罪したとしても、あなたの苦悩は尾を引くものです。まして夫人の目が覚め、あなたの気持ちを尊重し、心に寄り添ってくれることは、期待薄です。離婚することで当面抱える苦悩より、それは深くて長いように思います。

夫人はあなたに、「黙って経済的に支え、世間体で夫や父親を演じておればよい」と言っているのです。あなたにも感情があることを考えていません。次に示します大まかな3モデルのうち、どれに向かって努力することが、あなたにとって納得のいく人生になりそうですか。

1:「元のさやに収まる時期を悩みつつ待つ」。これは何年かかるかわかりませんが「妻が戻ってくる」というシナリオが前提です。戻ったものの、何年かかっても傷は癒えないという夫もいます。妻も夫は嫌いと公言してはばからない人もいますが、それなりに家族旅行などもあって、にぎやかに“家族”をやっている事例は多いです。

2:「あの手この手を使って無理に連絡を絶たせる」。これは結局は余計に燃え上がらせる傾向にあり、家出を繰り返すなど、かえって不幸が増す例です。

3:最後は、離婚した人たちのケースです。どなたもずいぶん悩んで出した結論で、決心に数年かかった人もいます。しかし、不倫発覚から決心するまでがいちばん苦しかった時期だそうで、そのあとはむしろ、自分の人生の主人公を生きている潔さがあり、元気で充実した生き方をしている人が多いです。

夫の性格や妻の浮気の本気度、居直り方など、さまざまな事情を加味する必要がありますが、あなたは1つ目の「元のさや」パターンを目指して、苦悩しておられるのですね。

ご質問への回答を強調しますが、このような状況でも夫人との修復を望むなら、継続的な屈辱に耐え続ける覚悟が必要です。どのパターンを目指すにしても当分は苦悩が続きますが、その後に待っているものも考えて、あなたのエネルギーを使ってください。

あなたの人生はこれからです。1度しかない命を、どうぞ大切になさってくださいね。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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