ブラジャーの寿命は本当に13カ月なのか 生き物から宇宙まで万物の寿命を知ろう

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「キタキツネ 寿命10年」「トラ 寿命15年」……。中には「オオサンショウウオ 寿命75年」のような長生きもいるけれど、総じて動物たちの寿命は短い。

だが驚いてはいけない。「海の生き物の寿命」をみると、「チョウチンアンコウ 寿命1週間」などと出てくる(実際にはチョウチンアンコウの寿命は不明で、1週間というのは水族館で飼われたものの記録とのこと)。
「天体の寿命」に至っては、「マジックアワー 寿命数十分」「オーロラ 寿命35分」ともっとはかない(そして美しい)。

形あるもの、いつかは…

こうして人間よりもはるかに短い寿命をいくつも眺めていくうちに、子どなりに気づきがあるようだ。「みんな、いつかは死んじゃうんだ……」。
スキをみてこんどは『人間にとって寿命とはなにか』本川達雄(角川新書)をチラ見し、説明してやる。

「哺乳類は15億回心臓を打つと死ぬんだ。ヒトだとだいたい41.5歳。パパはもう46歳だからいつ死んでもおかしくない。でもたとえ明日死んだとしても、パパは君に出会えて幸せだったよ」

もちろんここ、感動するところ。だが、子どもはまったく聞いていなかったようで、いきなりブラジャーの寿命について聞いてきたというわけだ。

これには不意をつかれた。こっそり書棚を確認しようにも、あいにくブラジャーの豆知識が載っているような本は持ち合わせていない。いや、正確にいえば、ブラジャーを身につけた女性が出てくる本は所持しているのだが、いまそんな話をしている場合じゃない。

確認すると、たしかに「モノの寿命」のところに「ブラジャー 寿命13カ月」とある。解説をみてみると、「ブラジャーは、洗濯機で洗濯すると2~3カ月でくたびれてしまうけれど、ぬるま湯に洗剤を溶かして手洗いをすれば約2年は生きるんだ」とある。さらに「パッドを使うと油分や汗からブラジャーの弾力性を守り、寿命をのばすことになる」などと書いてある。そうなのか!って感心してどうする。

つまりこれは、2カ月から2年までの間をとっての13カ月ということなのだろうか。それとも、13カ月という数字の根拠となるエビデンスでもあるのだろうか。

いつも子どもに「疑問を持ったらすぐ調べろ」と口うるさく言っている手前、ここで引くわけにはいかない。だから調べることにした。手っ取り早くこういうことが聞ける相手は職業柄、女子アナである。ディレクターというのは普段から変なことを調べていることが多いので、怪しまれる心配がないからである。とりあえず、各局の知り合いの女子アナに手当たり次第に質問を送ってみた。

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