Facebook、ドイツ総選挙「偽記事」対策の中身 ニュースメディアとも連携し取り組みを強化

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「フェイスブックのニュース責任者に弊社の編集者たちと会ってもらって、いかにフェイスブックの配信チャンネルが改善できるか話し合えたら非常に嬉しい。さらに、それをプラットフォームに反映できたら素晴らしい。これは前例が無い。パブリッシャーとの対話には(フェイスブックは)十分なリソースを割くことはできていない」と、ヴォン・ワーシュ氏は言う。

フェイスブックはまた、インスタント記事を改善するためにパブリッシャーと密なコミュニケーションを取っている。先週、いくつかのメディア企業に対して、ひとつのポスト内で複数の記事をパブリッシュする機能が追加された。これによって、ニュースがちゃんとした情報源から発せられていると、読者が認識できるようにするのが目標だ。

検閲のリスクは不要

ジャーナリズム関連のプロジェクト、インスタント記事機能のアップデート、そしてミッドロールビデオ広告といった動きが、フェイスブックから立て続けに発表されていることに、パブリッシャーは懸念も示している。プレッシャーがかかったことで、大急ぎで仕上げた対策なのではないかという見方だ。

「プレッシャーによって、短期的な計画のもと開発されたように感じる。何カ月もかけて開発されたようには見えない。私たちが真剣な対話をもてば、問題は解決できる。しかしその場合は、パブリッシャーはフェイスブックのパートナーという立場で参加となるだろう、そうやって問題は解決される。フェイスブックが自社のエディトリアルのソリューションを作り上げるというのではなくだ。そうなったら最悪の結果だ」と、ヴォン・ワーシュ氏は語る。

ヴォン・ワーシュ氏が抱えた印象は、珍しい物ではない。「コンテンツはユーザーによって作られる。もしもユーザーが違法な物を拡散していた場合、フェイスブックはそれを削除しなくてはいけないが、ユーザーのコンテンツを抑制する必要はない」と、アクセル・シュプリンガーでチーフを務めるマシアス・ドップフナー氏は、ミュンヘンで開催されたDLDパブリッシング・カンファレンスで語った。

「独ワイヤードでは、フェイスブック上の投稿に透明性を加えるという考えが、とても歓迎されている。情報を増やすことで、ユーザーが何を信頼して何を疑うか、より賢明な判断を促すことができる。この判断は会社そのものに委ねられるべきではない。なぜならこれは、フェイスブックのコミュニケーションに関するコアバリューと矛盾するし、検閲のリスクを生み出すからだ」と、独ワイヤードのバイス・エディター・イン・チーフを務めるドメニカ・アールリッヒ氏も同意している。

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