住友電工、医療機器で和歌山県立医大と提携 動脈硬化やがんを近赤外光カメラで見える化

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医療分野「再チャレンジ」の試金石に

住友電工の田中専務によると、コンポビジョンを支える光技術以外にも、新規事業に活かせそうなシーズはまだまだあるという。

マイクロ波、超音波を使うセンサーシステムや信号処理技術、医療機器の部材やフィルターに使えるような金属、高分子材料などの素材、光ファイバーにおける微細な位置合わせ技術といった、既存の事業領域から生み出された技術や素材などだ。

これまで住友電工は実際、レーザー手術装置や組織スペクトル分析装置、また人工血管、モノクロール抗体の培養装置、血糖値センサーなど、過去においても、医療分野でいくつかの事業化の試みを行ってきた。

が、これらの試みは必ずしも大きな成果にはつながらなかった。田中専務は「今まではシーズ志向が強かった。今後は実際の医療分野の方たちと一緒に議論をする中で、ニーズにマッチングした筋のいいテーマを育てていきたい」と語る。

住友電工が5月に発表した中期経営計画の中でも、本腰を入れて取り組むことを打ち出した医療分野への多角化が結実するかどうか。まずはコンポビジョンの実用化が試金石となる。

水落 隆博 東洋経済 記者

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みずおち たかひろ / Takahiro Mizuochi

地銀、ノンバンク、リース業界などを担当

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