ついに公式戦復帰のウッズ、輝きは戻るのか 復帰大会選びに見る「勝利」へのこだわり

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米ツアーに復帰するタイガー・ウッズは、どのようなプレーを見せるのか。(写真:UPI/amanaimages)

いよいよ今週、タイガー・ウッズが復帰する。

そう言ってしまうと、「えっ? 松山英樹が優勝した昨年12月のヒーロー・ワールド・チャレンジで、ウッズはすでに戦線復帰したのでは?」と首を傾げる方もいるかもしれない。

確かに、ウッズはバハマで開催されたヒーロー・ワールド・チャレンジで試合への復帰をすでに果たした。だが、米ツアーの公式大会となると2015年8月のウインダム選手権以後、一度も出場していない。

そして今週、1月26日からカリフォルニア州サンディエゴのトーリーパインズで開催されるファーマーズ・インシュアランス・オープンで、ほぼ1年5カ月ぶりに米ツアーの舞台に立つ予定だ。

百戦錬磨のウッズが取る、したたかな戦略

ウッズが最後に米ツアー大会を制したのは、2013年のブリヂストン招待。ウッズが最後にメジャー大会を制したのは、2008年の全米オープンで、その会場がトーリーパインズだったのだが、同じ場所で今回の米ツアー復帰戦を迎えようとしていることは、もちろん偶然ではない。

そこはもちろん、百戦錬磨のウッズとそのチームが考えた戦略の1つだ。トーリーパインズはウッズの大得意コース。2008年の全米オープンのみならず、同コースで開催されてきたファーマーズ・インシュアランス・オープンでは過去7勝を挙げており、ウッズは同コースのことなら隅から隅まで知り尽くしている。

かつての王者といえども、世界中から寄せられる期待と注目の中で久しぶりの復帰戦に挑むのは精神的な負担が大きいはずだが、だからこそ、最も熟知し、最も得意としているコースで開かれる大会を復帰戦に選んだと考えられる。

ウッズの契約先であるナイキがゴルフ用具市場からの撤退を発表したのは昨夏のこと。以後、ウッズが復帰のあかつきに果たしてどこのメーカーのクラブとボールを使うのかは、ゴルフ界全体の関心事となってきた。

昨年暮れのヒーロー・ワールド・チャレンジの際は、契約のない状態のまま、ボールはブリヂストンの「B330ーS」を使用。ウッドはテーラメード、アイアンは従来のナイキを暫定的に使用した。

昔も今も、ギア選びにおいてボールを最優先するウッズの姿勢は変わってはいない。1996年のプロ転向から20年超のキャリアにおいて、ウッズがこれまで使用したボールはタイトリスト(1996~2000年)、ナイキ(2000~2016年)のわずか2社しかなかった。

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