iDeCoは「合法的な財産隠し」が可能な制度だ

自己破産しても守られる積立金制度

家族構成等によって違いはあるものの、会社員や公務員のケースで大まかに想定すると、毎年12万円を積み立てた場合、年収400万円の人で約1万8000円、年収600万円の人で約2万4000円、年収800万円の人で約3万6000円のキャッシュバック(税軽減)が期待できる。iDeCoには管理費用の負担があるが、これを差し引いても十分に税軽減効果の方が上回る。

ただ、オイシイ話に裏があるのは世の常。「運営管理機関(iDeCoの窓口となる金融機関のこと)が破綻したら、おカネが無くなってしまうのですか?」という質問もよく受ける。しかし、貯めたおカネは国民年金基金連合会が委託した信託銀行でガッチリと管理されているので、持ち逃げされるような心配はない。しかも、信託銀行は信託法という厳しい法律の下にガッチリと管理している。信託銀行自身が破綻しても大丈夫、と断言できる。

制度そのものを疑う人もいることだろう。年金と名前がついているので国民年金や厚生年金のように、厚生労働省が減らしてくるのでは?iDeCoで蓄えた資産も厚生労働省に召し上げられるのでは?という具合に。

合法的な財産隠しが可能な仕組み

しかし、iDeCoも確定拠出年金法という、後ろ盾となる法律の下に運営されていることを忘れてはならない。この法律で「受給権(自分の資産は自分でもらえる権利)」が保証されている。そのため、iDeCoの資産が国に奪われるような事態はない。

なお、iDeCoの資産が60歳以降まで引き出すことができないのは前述のとおりであるが、破産してもとられないということも追記しておきたい。たとえ借金まみれになって自己破産しても、iDeCoの資産は借金のカタに持っていかれるようなことがないのだ。大げさな言い方をすれば合法的な財産隠しが可能な仕組みとなっている。

複数の法律が組み合わさっての結果であるが、iDeCoの資産、そして将来の受給権は、さまざまな法律と公的機関、金融機関によって守られている。万が一のとき(死亡や所定の障害状態)には、60歳前に資産を引き出せるようにも配慮されている。

これだけの優遇と保護を受けた貯蓄制度を、筆者は他に見つけることができない。つまり、iDeCoという制度は信頼度の高い運用先のひとつと言い切ることができるのだ。

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