池上彰、佐藤優は「どのサイト」を見ているか 「無料で読める」おすすめサイトを紹介!
池上:ネットが普及したことによる大きなメリットは、簡単に「資料の原文」に当たれるようになったことですね。
佐藤:私もそう思います。最近は読みやすく編集された「まとめ記事」も人気ですが、ネットの価値は、むしろ「原文が読めること」にあると思います。
「まとめサイト」より「原文」を読む
佐藤:たとえば霞が関のホームページ。外務省や首相官邸のサイト、財務省や外務省の会見記録、国会の議事録は極めて重要な情報源です。
池上:外務省のサイトには、各国の外交の歴史、日本との関係がコンパクトにまとめられていて便利です。私は日銀のサイトもよく見ます。新聞記事を読んでもよくわからないときなど、公式サイトで原文に当たるとすぐに本意がつかめることがあります。記者がよく理解しないまま書いているのでしょうね。
佐藤:「まとめサイト」も必要なときにざっと目を通すことはありますが、基本は「まとめサイト」は見ないようにしています。誰がどんな目的でまとめているのかわからないサイトも多いですから。
池上:「まとめサイト」は、多くが広告やアフィリエイトを使ったビジネス手法です。つまり、ページビューを伸ばして広告収入を増やすことが目的なので、そのためにわざと韓国や中国の悪口を載せているサイトもあります。ジャーナリズムや主義主張というよりも、ビジネスでやっているんですよ。
佐藤:そういうサイトからは、客観的な正しい情報が得られるわけはありません。やはり、さきほどお話しした「編集」や「校閲」の過程を経ているサイトを、まずは見るべきでしょうね。