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「トランプ王朝」は北朝鮮の金体制と似ている 米国初の家族独裁を支えるのは絶対的な忠誠

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世界最長の独裁政権である北朝鮮の「金王朝」と「トランプ王朝」を単純比較するのは難しいかもしれない。だが、いくつか類似点はある。

第1に、何よりも忠誠心が優先される点だ。北朝鮮の幹部や将軍が最高指導者の金正恩(キム・ジョンウン)氏を支持しなければならないように、トランプ氏のホワイトハウスは「一族」に揺るがない忠誠を求める。

トランプ政権の大統領首席補佐官に指名されたラインス・プリーバス氏と、首席戦略官・上級顧問のスティーブン・バノン氏は、こうした意向を公然と受け入れている。両氏は、経験が皆無であるクシュナー氏が政権の意思決定に深く関われるようにすると誓った。

第2は、能力とは関係なく、親族に重要なポストを与える点だ。金正恩氏が姉と兄弟を、序列を無視して朝鮮労働党の要職に就かせたように、トランプ氏も自身の家族に主要な地位を割り当てる可能性が高い。

影響力は閣僚をしのぎ、失敗は「あり得ない」

トランプ氏の親族は、正式に任命された閣僚たちをしのぐ事実上の影響力を行使することになり、賢明な閣僚たちはそれを許容するのではないだろうか。

 第3は、予想外の昇進や突然の追放が起きる点だ。北朝鮮では、上層部がこうしたすべてを取り仕切った。トランプ氏はテレビ番組のパーソナリティーを務めていた頃、他者を激しく攻撃する一方で、時には普通の労働者をシンデレラのようにもてはやした。

金王朝と同様にトランプ王朝でも、うまくいかなかった政策の担当者は責任を取らされるだろう。しかし、一族の面々が、そうした責任を問われることはあるまい。

トランプ陣営のウェブ戦略を統括したブラッド・パースケール氏は大統領選の2週間前、トランプ氏が牛耳るであろうホワイトハウスの姿をこう表現した。「わが忠誠はトランプ一族に向けられている」。この言葉はまさに北朝鮮をほうふつとさせる。

週刊東洋経済1月21日号

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