SNSが使い放題、「LINEモバイル」は使えるか? 「カウントフリー」が斬新といえるワケ

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LINEモバイルはカウントフリー以外にも、LINEに関連した特徴を備えている。中でも大きなものとして挙げられるのが、MVNOで唯一、LINEの年齢認証が可能なことだ。

LINEのアプリを利用する際、未成年の意図しない“出会い”を防ぐよう、利用者が18歳以上だと確認できなければ、ほかのユーザーのIDを検索する機能は利用できない。年齢認証ができるのは大手携帯会社と契約している回線に限られているため、MVNOの回線では不便を強いられるのだ。

だがLINEモバイルの場合、契約時に年齢情報を把握できるため、18歳以上であれば年齢認証の上、ID検索が利用できる。こうした点は、ネットワークとサービスを同時に提供している事業者ならではのメリットといえるだろう。

年配層に向けた施策が必要に

昨年12月21日にLINEが発表した、サービス利用動向(9~11月)によると、契約者はほかのMVNOと同様、30代後半から40代前半が多いようだ。

LINEが発表した、サービス開始3か月の利用動向より。年代の分布図を見ると、契約者は30~40代が多いが、利用者は10代のところにも一定の山があることが分かる

だが利用者を見ると、10代にも一定のボリュームがあるのに加え、17歳以下の利用者はLINEフリープランの契約が半数以上を占めていることから、親が子供に対して、初めてスマホを買い与える際に利用されるケースも多いと考えられる。LINEは特に若い世代に対するブランド力が高いだけに、ニーズがマッチし、ユーザー獲得につながっているといえそうだ。

一方で、60歳以上は10代と比べて弱い印象を受ける。大きなボリュームを占める年配層の移行が進まなければ、スマホの普及率は高まらないだけに、今後は年配層を獲得するための施策が強く求められるだろう。

サービス開始後は大きな動きを見せていないLINEモバイル。次にどのような手を打つかが、今後の戦略を見極めるポイントになりそうだ。

佐野 正弘 モバイルジャーナリスト

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さの まさひろ / Masahiro Sano

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける

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