ジャニーズファンクラブ規約の問題点とは 消費者保護の観点から、全面的に見直しへ

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問題とされた会員規約は?

嵐やKAT-TUN、関ジャニ∞など、ジャニーズ事務所に所属するグループやアーティストの公式ファンクラブの会員規約が見直されようとしている。

この会員規約をめぐっては、国から認定された適格消費者団体「消費者被害防止ネットワーク東海」(名古屋)が10月18日、「消費者の利益を害し不当ないし不適切」として、ファンクラブを運営する「ジャニーズファミリークラブ」に是正を申し入れていた。

問題とされたのは、規約の中にある「規約を予告なく改訂できる」「支払い済みの入会金と年会費を返還しない」「退会処分とされた会員は損害賠償などの一切の権利が行使できない」といった条項だ。

消費者被害防止ネットワーク東海によると、規約に不満をもった消費者から相談が寄せられていたという。ジャニーズ事務所は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、代理人を通じて、「申し入れにかかわらず、全面的に会員規約の見直しをすすめている」と説明した。

「消費者契約法に照らして、問題が大きい」

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

ジャニーズの公式ファンクラブに入会するには、グループごとに入会金1000円、年会費4000円を支払う必要があるが、会員証や会報の発行のほか、コンサートチケットの優先申し込みなどの特典がつく。では、会員規約のどのようなところが問題なのだろうか。

消費者問題にくわしい上田孝治弁護士は「まず、規約が一方的に変更できるとされている点です」と指摘する。

「原則として、規約変更後の内容については、新たな合意がなければ、利用者を拘束することができません。

ただし、変更があることをあらかじめ告知し、その内容を適切に開示していれば、利用者がその後も異議なく利用を継続していたことをもって、『黙示の同意』があったと認められる場合があります。

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