DMM社長に34歳外部人材が選ばれた全事情 独占詳報!運命の出会いは2012年だった

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亀山氏(右)が片桐氏(左)を選んだ理由とは?

――選ぶ方も受ける方も随分思い切ったな、というのが率直な感想ですが、亀山さんはなぜ、34歳の部外者を社長に迎えたのか。片桐さんはなぜ受けたのか。

亀山:一言で言えば、DMMからフェイスブックやLINEのような強力なサービスを生み出すための人事だ。DMM には400人のエンジニアがいるが、これまで新しいサービスを考えるのは事業部の仕事で、エンジニアはそれを形にする役割だった。この体制では世の中を変えるようなサービスは生み出せない。

エンジニアが主役の会社にすべきだと思ったが、自分は「インターネットの人」ではなく「ただの商売人」であり、自分がトップに立っているうちは、DMMは本物のテクノロジー企業にはなれないと悟った。

今、日本のネット企業のトップは40代から50代だが、片桐さんみたいにインターネットが分かっている若い人が社長になり、DMM社員の経験とノウハウを合わせたら、最強の企業になれると思った。

「この人、本気なんだ」

片桐:最初、亀山さんに「DMMの社長やって」と言われたときは冗談だと思ったし、ありえない話だと思った。「この人、本気で考えているんだな」と理解したが、私の方には引き受ける理由がなかった。

ピクシブには社員が120人います。機動力があり、気の合う仲間が集まっていて、会社は成長しており、おカネにも困っていない。創業者である自分にとって、抜群に居心地のいい場所であり「ここを離れよう」とはまったく思わなかった。

ただ何度も誘われているうちに、最初に起業した時の気持ちを思い出したんです。当時、働いていたウェブ制作会社の居心地は良かった。しかし高校生の時から東京で起業したいという気持ちが強く、このまま居心地の良い環境にいるのではなく、ジェットコースターみたいな人生を送ろうということを決心して会社を立ち上げた。

そのことを思い出し、今このまま快適なピクシブに残っていていいのか、と真剣に考えるようになった。

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