中学入試は「塾業界の都合」に支配されている 「詰め込み教育」で勉強嫌いの子を増やすな
都心に住んでいるといや応なしに選択を迫られるものがある。それが中学受験だ。うちはするのかしないのか、私立なのか公立なのかと、ほとんどすべての小学生の親が選択を迫られる。親として、子どもが伸びる環境があるのならそれを用意してあげたい、と思うのは自然なこと。そのため私立も含めた学校選びには、当然、関心が向けられる。
しかし大多数の親は、経済的な理由のほかに、ある大きな理由で受験を躊躇する。それは、小学校4年ごろからスタートする大量の「詰め込みドリル学習」だ。「うちの子がはたしてやっていけるのか?」「子どもの頃は伸び伸びと遊ばせてあげたいけれど……」という気持ちから、ついつい二の足を踏んでしまう。
2020年以降は大学入試が大きく変わる
さらに、大量の「詰め込みドリル学習」に大きな疑問を持つ親も少なくない。2020年以降は大学入試が大きく変わり、知識の詰め込みでは立ち行かなくなる。また2045年ごろには人工知能が人間よりも賢くなるといわれ、今後、社会で求められる能力はますます変化すると考えられている。こうした「2020年教育改革」「2045年シンギュラリティ」といった話題も上がる中で、中学受験の勉強は、ただ中学受験にしか生かされないのではないか?という懸念が広がっている。
ここでひとつの疑問が湧き上がる。なぜ「中学受験対策=大量の詰め込みドリル学習」なのか。たとえば、もし創造性や表現力を評価するような試験であれば、将来にもつながるような受験勉強になるだろう。そうなれば親の懸念も払拭され、モヤモヤした思いを抱えずに、晴れやかな気分で受験にチャレンジさせられるはずだ。なぜ中学受験には、大量の詰め込みドリル学習が必須なのか。
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