中学入試は「塾業界の都合」に支配されている

「詰め込み教育」で勉強嫌いの子を増やすな

なぜ中学受験には、大量の詰め込みドリル学習が必須なのか?(写真:しげぱぱ / PIXTA)

都心に住んでいるといや応なしに選択を迫られるものがある。それが中学受験だ。うちはするのかしないのか、私立なのか公立なのかと、ほとんどすべての小学生の親が選択を迫られる。親として、子どもが伸びる環境があるのならそれを用意してあげたい、と思うのは自然なこと。そのため私立も含めた学校選びには、当然、関心が向けられる。

しかし大多数の親は、経済的な理由のほかに、ある大きな理由で受験を躊躇する。それは、小学校4年ごろからスタートする大量の「詰め込みドリル学習」だ。「うちの子がはたしてやっていけるのか?」「子どもの頃は伸び伸びと遊ばせてあげたいけれど……」という気持ちから、ついつい二の足を踏んでしまう。

2020年以降は大学入試が大きく変わる

さらに、大量の「詰め込みドリル学習」に大きな疑問を持つ親も少なくない。2020年以降は大学入試が大きく変わり、知識の詰め込みでは立ち行かなくなる。また2045年ごろには人工知能が人間よりも賢くなるといわれ、今後、社会で求められる能力はますます変化すると考えられている。こうした「2020年教育改革」「2045年シンギュラリティ」といった話題も上がる中で、中学受験の勉強は、ただ中学受験にしか生かされないのではないか?という懸念が広がっている。

ここでひとつの疑問が湧き上がる。なぜ「中学受験対策=大量の詰め込みドリル学習」なのか。たとえば、もし創造性や表現力を評価するような試験であれば、将来にもつながるような受験勉強になるだろう。そうなれば親の懸念も払拭され、モヤモヤした思いを抱えずに、晴れやかな気分で受験にチャレンジさせられるはずだ。なぜ中学受験には、大量の詰め込みドリル学習が必須なのか。

次ページ「受験産業」に都合のいい仕組みだった!
キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 近代日本を創造したリアリスト 大久保利通の正体
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
日本製鉄は「巨人トヨタ」でも1ミリも譲らない
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
「安売り日本」はもう限界、ニッポン再生計画
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
勝ち組シニアと負け組シニア<br>定年格差

「45歳定年」発言に対し一部で猛反発。現実には法改正で70歳までの雇用確保が今春努力義務化されました。人生100年時代といわれる今、従来の定年はもはやなくなりつつあります。老後も働くシニアが第二の人生を勝ち抜くためにすべきことは何でしょうか。

東洋経済education×ICT