エンジニア職は、プログラム言語を使って各種アプリケーションの作成やデータ分析、社内ツールの作成といった仕事を担う。デザイナー職は、キャラクターのデザインやウェブページの制作・デザインを担当する。それぞれ専門分野を生かした技術力が求められることになる。しかし、総合職で求められる能力は、少し異なる。
「総合職に求められるのは柔軟な思考と、新しいことへ挑戦することのできるバイタリティ。IT・ネット業界は新しい技術やサービスが次々と生まれ、今までになかった業務が発生していきます。そうした職場で力を発揮できるのは、変化にストレスを感じることなく、逆に楽しめるような人材ではないかと思っています」と語るのは、人事部採用・育成グループの竹井香織マネージャーだ。
求められるのは変化に対応する柔軟性
そのため、総合職で募集をする人材に対し、高いITスキルを求めてはいない。「スマートフォン(スマホ)が便利になり、(マイクロソフトのアプリケーションソフトである)エクセルやパワーポイントを使えない学生が多くなっています。しかし、総合職の社員に、パソコンのスキルは問いません。仕事に必要なパソコンスキルは研修や日々の業務の中で自然に覚えられるものですから」(竹井マネージャー)。ITスキルがあるよりも自分たちが相手にしている顧客目線で物事を見られる人材のほうが必要だと指摘する。
ちなみにミクシィでも、グローバル人材の育成に力を入れている。だがそれも、TOEICの点数や海外での留学経験が問われるわけではない。「大事なのはそうした表面的なスキルでなく、市場を国内だけで見るのではなく、世界的な規模で考えられる発想力です」(竹井マネージャー)。
一方の待遇はどうなっているのだろうか。従来のIT企業のイメージに反して、ミクシィには徹夜になるような過度の残業をする社員はほとんどいないというが、初任給の30万円には40時間分の残業代が含まれている。もちろん、その月の残業が40時間以下だったとしても、給与から天引きされることはない。逆に忙しくて40時間を超過した場合は差額が加算される。
平均年収は759万円(2016年3月現在)、平均年齢が32.3歳であることを考えれば、水準は高い方だろう。ちなみにビジネスモデルが近いディー・エヌ・エー(DeNA)の平均年収は777万円(平均年齢32.9歳)、グリーの平均年収も736万円(平均年齢32.8歳)となっており、”若いうちから稼げる”業界といえるだろう。
さて、入社後のキャリアプランは、どのようになっていくのだろうか。
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