いち早く志望する企業に、プレエントリーしようとする学生の心理もわからないではないが、はっきり言おう。アクセスが集中している3月1日の真夜中に苦労して行われたプレエントリーでも、サーバー環境が落ち着いて快適なアクセス環境になった後にゆっくり行われたプレエントリーでも、企業が対応に差をつけることは全くない。「プレエントリーした先着100人は、そんな状況でもわざわざ当社のページにアクセスしてくれたのだから、志望度が他の応募者よりもきっと高いはず。だから1次面接は無条件にパス」なんて考える企業は皆無だ。
就職ナビに企業がカネを出すのは・・・
真夜中につながらなくてイライラするよりも、朝明るくなってからゆっくり就職ナビに向かうことをお勧めしたい。もっと言えば、3月1日の朝である必要もないし、そもそも3月1日にプレエントリーをする必要すらない。もちろん、3月にエントリーシートの提出を締め切ってしまうような企業には、早めにプレエントリーしておく必要があることは否めないが、プレエントリーが3月1日で締め切られることは絶対にない。精神的な余裕を持って3月1日を迎えたいものである。
近年の就職ナビは、1つのサイトだけで2万社を超える企業情報が掲載されているなど、その情報量は非常に膨大だ。だから学生は、3月に入ってから就職先企業を就職ナビだけで探せばいい、と思いがちである。
ただ、ちょっと待ってほしい。就職ナビの企業情報が充実していることや、就活を進めるうえでいろいろ便利な機能や記事が装備されていることは、否定しない。しかし、1つだけ覚えておいてほしいのは、就職ナビは就活生(ユーザー)に無料で提供されているサービスであるということだ。当然、就職ナビは、慈善事業で運営されているわけではない。あくまでもビジネス(収益を伴う事業)として運営されている。ユーザーがサービス利用時にそれに見合う利用料金を支払っていないとすれば、その費用を肩代わりする存在=広告主が別にいることを意味する。つまり、就職ナビに掲載されている企業の採用情報は、そのすべてが“企業情報”であるとともに、“企業広告”そのものなのだ。
もちろん、広告だからと言って「ウソ偽り」が記載されているわけではない。一方で採用活動において、わざわざ広告費を払って自社に不都合な情報を記載する企業などないということだ。「ウソではないが、真実ばかりでもない」という前提で、就職ナビに掲載されている情報は読むようにしてほしい。
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