マクラーレン570GTは実用的スーパーカーだ 効率を最大限に求めたボディデザインの秘密
スーパーカーは非日常のものである。誰の目をも引く流麗でスタイリッシュなボディデザインや、現在のクルマが持つ最高レベルのパフォーマンスを有し、何なればオーバー300km/hの世界も味わえる。しかしクルマとして使う場合、そこにはやはりある程度の実用性も欲しいのが実情。その両極のニーズに対応したモデルが、マクラーレンの570GTである。
これまでのスーパーカーにない新コンセプト
実に10年ぶりとなったホンダ NSXや軽自動車のスーパーカーともいえるホンダ S660の登場もあって、今、ミッドシップスーパーカー市場がいつになく熱い。スーパーカーの代表ブランドであるフェラーリやランボルギーニなど先行するイタリアンブランドはもちろんのこと、アルファロメオ 4Cやポルシェ 718ボクスター、ケイマンといったミドルクラスのミッドシップスポーツカーのラインナップも豊富。
そうした中、後発ながらF1マシンのノウハウを市販車に持ち込み、本格派との呼び声高いのが英国のマクラーレンである。
570GTは、今年3月に行われたジュネーブ・ショーでデビューしたマクラーレンのスポーツシリーズにおける第3のモデルラインナップだ。現在マクラーレンは上からアルティメットシリーズ、スーパーシリーズ、そしてスポーツシリーズと3つのカテゴリーで車両を開発・販売しているが、その中でもスポーツシリーズはエントリーグレードを担うラインナップになる。