フェラーリ、「秘密の工場」に行ってみた!

NY証券取引所へのIPOは目前に

今年、新設されたばかりのレース部門の新社屋。F1をはじめとする開発が行われているであろう建物だけに、厳重な警備が敷かれていた(筆者撮影)

かねてよりうわさがあったフェラーリの新規株式公開(IPO)が、いよいよ具体化してきた。IPO申請書類がニューヨーク証券取引所に提出されたのが7月下旬のこと。この秋にも上場を果たすことになりそうだ。世界同時株安というタイミングの悪さはあるものの、フェラーリを傘下に持つフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)にとっては多額の利益を得る機会となりそうだ。

売り出し株数や価格は未定だが、フェラーリ株のうち10%は創業一家の出身で、現在、同社の副社長を務めるピエロ・フェラーリが所有し、残りの90%をFCAが所有している。FCAの計画によれは、自社の保有株のうち10%を売り出す方針だ。残りの80%は、IPO実施後にFCA株主に割り当てるとされる。気になる時価総額は、FCAのセルジオ・マルキオンネCEOいわく、少なくても100億ユーロを超えるという。ただし、アナリストによる予想には40億〜100億ユーロとバラつきがある。

上がり続けているFCAの株価

マルキオンネCEOが、ポジティブな予想をするのには理由がある。フェラーリはFCAグループから分離・独立(スピンオフ)が2016年に予定されており、その発表以来、FCAの株価は上がり続けている。儲けの出ている子会社を分離させることにより、親会社も子会社も税金の節減をはかることができる。実例を出せば、今年に入ってヤフーがアリババ株を別会社に分離したときのように、一部の株を新設する会社にスピンオフすることにより、親元の企業も、子会社もともに価値が高まることが予想される。

FCAは、今年に入ってシェアを拡大し、時価総額を大幅に高めた。もしフェラーリが100億ユーロとなれば、IPO後のFCA全体の価値のうち約60%はフェラーリが担う。このIPOで得られた利益で大型の投資を行って、2018年にはFCAとして約700万台へと生産能力を拡張する予定だ。

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