新型「ロードスター」、いち早く乗ってみた! 4代目オープンスポーツの進化に世界が注目

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今から振り返ること26年前。1989年は「日本車の当たり年」と言われている。ざっと思い出せるだけでも、日産「スカイラインGT-R」、スバル「レガシィ」、トヨタ「セルシオ」など印象的なクルマが次々と登場した年だ。

中でもマツダのオープンスポーツカー「ロードスター」の初代である「ユーノス・ロードスター」(海外名:ミアータ「MX-5」)は、1990年に免許を取った筆者にとって特別な存在である。200万円程度の価格帯で若者が気軽にオープンエアを楽しめるクルマというのは、それ以前の日本には存在しなかった。そのころ、日本もようやく「2人乗りのオープンカー」という、一見するとムダな乗り物が大ヒットするだけの経済と文化のレベルに達していたワケだ。

マツダが世界のオープンスポーツをリード

面白いことに、ロードスターの大ヒットは欧米にも飛び火して、あちこちの自動車メーカーが「2シーター・オープンカー」というカテゴリーを復活させた。具体的には、BMW「Z3」、メルセデス・ベンツ「SLK」、アウディ「TTロードスター」といった車種が後追いして生まれてきたのも、マツダがロードスターで一つの時代を作ったと言っても過言ではない。

ただし、筆者自身が初代ロードスターを所有した経験から言えば、その後に続いた2代目と3代目は「正常進化」したものの、言い換えれば初代からあまり代り映えしなかったとも言える。

下世話な言い方だけれど、「昔付き合ったことのある異性と再会した」ような感じだ。それなりに魅力的ではあるが、ちょっと乗ってみるとわかった気がしてしまって、再度、購入するには至らなかった。実際のところ、ロードスターは初代デビューから25年以上を経て累計販売台数は100万台に届くかという実績だが、初代に乗り続けている人も少なくない。

少々、前置きが長くなったが、このクルマを語るにあたっては、そうした歴史や背景を押さえておきたい。そして今回、10年ぶりにフルモデルチェンジを果たし、4代目へと進化したロードスター。報道などによると、今年6月ごろの発売とされる。その最新モデルの発売を控え、限られたジャーナリストに試乗が許された。筆者もその1人だ。

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