マクラーレン570GTは実用的スーパーカーだ 効率を最大限に求めたボディデザインの秘密

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

スポーツシリーズは540Cの2188万円からという(スーパーカーにしては)リーズナブルなプライスが注目されるマクラーレンのエントリーグレードだが、設計年次が一番新しいということもあり、空力的に最も優れた最新の風洞実験に基づいたエアロコンシャスなデザインを持っている点に注目したい。

さて、本稿の主役となるスポーツシリーズにあって最新モデルの570GTは、GT(グランツーリズモ=長距離のドライブ)のネーミング示すように、スポーツ走行だけでなくロングツーリングも得意とする新機軸だ。他モデル同様フロントフード下に用意された150リッターのラゲッジスペースはそのままに、キャビン後方のエンジン上部に220リッターのラゲッジスペースを新たに追加。この新設された荷室はレザートリムド ツーリングデッキと呼ばれ、開閉式のガラスハッチを開閉してアプローチ可能だ。

ボディサイドに沿った滑らかなデザインを採用するガラスハッチのヒンジ部分は、左側通行の日本であればボディ右サイドに付く。これは歩道側から荷物の出し入れを容易にするという考え方から。例えば米国では右側通行ゆえに左側にヒンジが付き、こちらも同様に右にある歩道側から荷室へとアプローチを行う。

570GTのジャパンプレミアのために来日した、マクラーレン アジアパシフィック マーケティングディレクターのジョージ ビッグス氏は、「570GTは6つの大きな特徴を持っています。それは、デザイン、エアロダイナミクス、軽量化、クラフツマンシップ、ダイナミック性能、そして扱いやすさがもたらす実用性になります。

特に最後の実用性は、これまでにないアプローチを行っています。それによって加わった装備や進化したポイントは、日常性や快適性を重視する新規顧客にアピールするはずです」と、これまでのスーパーカーにはなかった新たなコンセプトこそが570GTの強みであると、販売に期待感を寄せる。

エクステリアデザインの秘密

「画期的ともいえるツーリングデッキの採用と共に、ボディシルエットを一連のマクラーレン同様スポーティにデザインしながら、なおかつリアのガラスハッチまで続く一体感を持ったデザインの固定式ガラス パノラミック ルーフを採用したのも、このクルマのエクステリア上での特徴でしょう。パノラミック ルーフはインテリアにも大きな影響を与えます。

従来スポーツカーのコックピットはストイックな仕事場といった趣がありましたが、570GTでは、高級感と解放感も演出。ドライブの際にリラックスできるキャビンとしての役割を、こうした装備がもたらしてくれるのです」(ジョージ・ビッグス氏)。

次ページ570GTのエクステリアデザインの秘密
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事