直感的に生きる
ここで記事を終えては本当に単なるノロケ話になってしまうので、それなりに「新世代リーダーのためのビジネスサイト」にふさわしい話を書くことを試みよう。
僕は何かにつけて衝動的に行動する傾向がある。おかげでいろいろとトラブルに遭いもした。たとえば韓国を旅行中に服を着たまま海に飛び込み、身に付 けていたパスポートがふにゃふにゃになったり、ガンビアという西アフリカの国で川に飛び込んでケガをし、麻酔なしで3針縫われたり、といったようなこと だ。
だがそのような性格のおかげで、留学、転職、結婚といったような人生の転機となる決断も、人よりも悩まずに下すことができた。将来について深い悩みに陥ったこともあったが、結局、最後は論理ではなく衝動的な感情が解決してくれた。
もちろん、会社や国や世界を動かす大決断に比べれば、人生だなんて言ったって僕の個人的な決断などしょせん微々たるものだから、あまり大きなことを 言うつもりはない。でもたぶん、大きな決断ほど、どんなに論理的に考えても明確な結論なんて出ないものだろう。そして悩んでいるうちに時期を逃す。だから 決断を下すには、悩むのをやめ、直感に従うしかないのだと思う。
たとえば結婚の場合で言えば、どんなに好きな相手とだって、結婚をためらう理由なんて探せばいくらでも見つけることができよう。あと3年待てばその 理由の数が半分に減るかもしれないし、6年待てば4分の1になるかもしれないが、何年待ってもゼロになることなんてない。だからどこかで腹をくくってエイ ヤと清水の舞台から飛び降りなくてはならない。
僕はガンビアで衝動的に川に飛び込んだことは深く反省しているが、留学、結婚、転職の直感的な決断については、後悔したことはただの一度もない。だからたぶん、これからもそうするだろう。僕は賢く生きるよりも、楽しく生きたいのだ。
夏が近づいてきた。もし新世代リーダー諸賢の中に、何かの決断を下せずに悩んでいる方がいたならば、パソコンと自己啓発書を閉じて、今すぐ湘南新宿ラインに飛び乗り、どこかの砂浜から着の身着のまま海に飛び込んでみることを無責任に勧めて、本稿を終えることにする。
※ お知らせ
著者が設立し代表を務める米国大学院学生会が、「海外大学院留学説明会」を、6 月から8月にかけて、北海道大学、東北大学、東京大学、東京工業大学、名古屋大学、および大阪府立大学において開催します。殆どの会場では学外の方も参加 可能です。出願、大学生活、就職活動などについて、現役留学生や留学経験者が講演を行います。詳細はこちらをご覧ください。
年末の旅行中に強盗に遭い、身ぐるみ剥がされたことがあった。母に電話してカード番号を聞き、翌日発の航空券を買って脱出し、アメリカに逃げ帰った。(イラスト:小野明日美)
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