バツ2シンママの心を破壊した「暴力の連鎖」 父親からの虐待、配偶者からの暴力・・・

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彼女の身に降りかかった父親からの虐待の一部を聞いた。とんでもない話だった。あらゆる暴力にさらされて小学校高学年を過ごし、中学生になって家に帰らなくなった。学校には、ネグレクトで親が育児放棄する友達が何人かいる。毎日のように誰かの家に泊まって、家には帰らなかった。

「一応、高校には進んで。本当に殺されるって状況で、いくら何でも父親の近くにはいれなかった。母が駆け落ちした場所は知っていたので、そこに逃げた。一緒に暮らすようになって、すぐ母が妊娠した。けど、母親は私の生活費がかかるから働かなきゃいけないとなって、働き始めた。そうしたら、流産しちゃった」

母親が駆け落ちした義父は、「お前のせいで流産した」と三井さんを何度も責めた。血走ったような義父の目線は、今でも忘れられない。

「もう、ダメでした。家族になりようがない。それからずっとわだかまりがあって、母親の家にもいられるような状態じゃない。高校生の頃は“私、どうせ人殺しだよ”って怒鳴ったり、自棄になって暴れたり。自分は人殺しと思って、十代はずっと過ごした。妹か弟を殺した人間だと思いながら、こんな家にいられない、行くところもない。そういうときって、やっぱり家族関係が複雑な子たちが周りに集まる。友達の家を転々として高校は中退しちゃいました」

20歳、友達の紹介で知り合った建築関係の仕事をする2つ年上の男性と付き合った。妊娠がわかったとき、結婚した。三井さんには信頼できる普通の家族はない。結婚式を挙げることなく、婚姻届けを提出しただけ。現在、独立している長男が生まれた。

最初の夫は酒乱だった。普段、気は優しいが、酔うと暴れて暴力を振るう。結婚当初からお酒を飲んで暴力を振るわれることはあったが、結婚8年目、子供の前でも暴力は日常的になった。長男8歳、次男3歳のとき、離婚をした。

婚活サイトで2度目の夫と出会う

2人の子供を抱えるシングルマザーになった。頼れるのは、「人殺し」と言われた母親と義父の家しかない。

「シングルになってからは、ずっと掛け持ちでパートです。母が仕事休みの日は私が昼間働いて、母が帰ってきてから居酒屋とか夜の仕事に行く。どれだけ頑張っても収入は今と同じ、月14万円くらい。年収170万円くらいにしかならない。でも人殺しみたいなことを平気で言う義父なので、とても家族と言える環境ではなかった。子供たちのためにも再婚しなきゃって、婚活サイトに登録したんです。そこで2人目の夫に出会ってしまった」

後にモラハラで破綻する2番目の夫と出会い、何度も食事を繰り返した。あるとき、三井さんは病気になった。2人目の夫は毎日、病院まで送り迎えをし、熱心に看病をしてくれた。この人ならば大丈夫と思って、プロポーズを受けた。

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