納得!「天気のことわざ」が意外と当たるワケ

「飛行機雲が広がると雨」には根拠がある

飛行機雲ができて、なかなか消えずに広がっていく場合の天気は?(写真:TOP GUN / PIXTA)
ようやく、スカッと爽やかな秋晴れが楽しめるようになりました。この季節、空を見上げてみると、さまざまな形をした雲が楽しめます。さらに、空を観察すれば、これからの天気をある程度予想することもできます。なぜそんなことな可能なのか、気象予報士の資格を持つサイエンスライター、今井明子が理由を詳しく説明します!

天気のことわざはよく当たる!

「夕焼けは晴れ」「ツバメが低く飛んだら雨」などの天気のことわざを聞いたことはありませんか? 地域によっては、「○○山に雲がかかったら翌日は雨」などの言い伝えを耳にしたことのある人もいるかもしれません。これらのことわざや言い伝えは「観天望気」というのですが、びっくりするほど当たると思いませんか?

私自身、観天望気が当たって驚いた経験があります。伊豆大島に旅行に行ったときのこと。自転車を借りて島内を走っている途中で休憩していると、地元の方が「今日はこういう風が吹いているから、明日は富士山がきれいに見えるよ」と教えてくださいました。そのときは、「今日も晴れてるのに、富士山なんて影も形も見えないんだけど……」と半信半疑だったのですが、翌朝同じ場所に行ってびっくり。こつ然と富士山が姿を現していたのです。その地方に根差したお天気の言い伝えのすごさを実感しました。

観天望気については、主に「カエルが泣くと雨」など動物の行動にかかわるものと、「太陽や月にかさがかかっていたらお天気は下り坂」など、雲や空の様子を見て判断するものに分けられます。前者のメカニズムについては諸説あり、はっきりと解明されていないものが多いです。しかし、後者のほうは、しっかりと気象学的な裏付けをもとにメカニズムを説明することができます。

太陽の周りに現れた日暈(写真: ひやしあめ / PIXTA)

たとえば、「太陽や月に暈(かさ)がかかっているとお天気は下り坂」ということわざ。かさがかかっているときには、空には「薄雲(巻層雲)」という雲が出ています。これは、温暖前線に伴って発生することの多い雲で、空の高いところにベールのように薄く広がる雲です。温暖前線が近づくにつれて、薄く広がっていた雲は次第に厚くなり、低く垂れこめるようになって、雨が降り出します。

また、飛行機雲ができて、なかなか消えずに広がっていく場合も、天気が下り坂になるサインです。大気中に水蒸気がたくさんある場合、飛行機から出る排気ガスを核にして水蒸気が細かい水滴に変化し、飛行機雲となります。つまり、その大気はとても雲ができやすい状態だといえるわけです。

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