虫歯・歯周病になりやすい人が怠る根本予防 「自覚症状がない」と放置すれば後悔する
歯周病は虫歯と比べて自覚症状が現れにくいので、発見が遅れてしまうリスクが生じます。特に、歯科医院での治療経験がなく、歯周病になりやすいタイプの人は知らないうちに歯周病を悪化させてしまうケースが多いのが特徴です。早期発見、早期治療、また予防対策として、しっかりとかかりつけ歯科医院で噛み合わせのチェックや、歯ぎしりや食いしばりのチェックと対応などしていただくことをお勧めいたします。
歯周病は全身に悪影響を及ぼす
そもそも歯周病とは何でしょうか。耳にしたことがあっても、正しく知っている人は少ないかもしれません。日本歯科衛生士会ホームページより概要を抜粋しますと、「歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨で構成される歯周組織が、口の中の細菌感染によって破壊される慢性炎症性疾患のこと」で、成人だけではなく小・中学生などの若年層も多く罹患しているとされています。
適切に歯磨きができていないと、健康な歯ぐき(歯肉)に炎症が起こり、それを改善しないまま深部の歯周組織まで炎症が波及すると、歯と歯肉の境目の溝が深くなり、歯周ポケットが形成されます。これが重症化してしまうと歯がぐらつき始め、残念ながらたくさんの歯を失ってしまうことになりかねません。しかも歯をしっかり磨いていても、気づかずに歯周病になっている人がかなり多いのです。
歯周病を「単に歯が抜けるだけの病気」と片付けてしまうのは大間違いです。最近の研究で歯周病は全身に悪影響を及ぼすことがわかってきているのです。特に糖尿病と密接な関係があるほか、突然死の原因になりかねない心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高めたり、失明や手足の切断につながるような重症になってしまったりするのです。
虫歯・歯周病どちらにもなりにくいタイプの人も、3カ月に1回は定期検診を受けましょう。虫歯に悩まされた経験がないと、歯周病に対しても問題がないと過信してしまいます。あまり痛みの出ない歯周病は虫歯のようにわかりやすい自覚症状がないため、気がつかないうちに悪化してしまうリスクがあります。毎日の正しい歯磨きなどセルフケアを続け、定期的にかかりつけの歯科医院で検診を受けましょう。
どのタイプにしても歯科医師によるチェックは必要になってきます。痛みがないからとか、自覚症状がないからと油断はせずに、しっかりとかかりつけ歯科医師によるチェックは受けてください。特に、現在は虫歯の患者さんよりも歯周病の患者さんのほうが増えてきています。歯周病は自覚症状がほとんどないのが特徴ですので、重症になる前に検診を受けるようにしましょう。
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