虫歯・歯周病になりやすい人が怠る根本予防 「自覚症状がない」と放置すれば後悔する

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●虫歯になりやすい人のタイプ

・お口の中の細菌のなかで、虫歯菌の占める割合が多い
 ・歯並びが悪い
 ・口呼吸をしている
 ・唾液がネバネバする
 ・お菓子やジュースなど甘いモノのよく口にする
 ・頻繁に間食をする
 ・小さい頃から何度も虫歯治療を経験している

●歯周病になりやすい人のタイプ

・口腔内細菌のなかで、歯周病菌の占める割合が多い
 ・歯並びが悪い
 ・口呼吸をしている
 ・歯ぎしりや食いしばりをする
 ・頻繁に間食をする
 ・長い期間喫煙をしている
 ・不規則な生活をしている
 ・糖尿病を患っていて、コントロールをしていない
 ・歯のトラブルの経験が少なく、あまり歯科医院に行ったことがない

虫歯・歯周病のどちらにもなりやすいタイプは、お口の中の衛生状態に明らかに問題があり、食生活やお口の状態などの環境因子はよく似ています。どちらになりやすくなるかの違いは、どちらの菌を多く持っているかで決まります。ただ、菌の割合を正確に判定することはできず、明確にタイプ分けするのは難しいのが実情です。上記の傾向や特徴を目安にし、ご自身の治療経験なども照らし合わせてタイプ判定してみてください。

お口の健康は保つには?

虫歯・歯周病に、なりやすいタイプの人は、できるかぎりこまめに歯科医院で検診を受けましょう。このタイプの人は、本当に治療の追いかけっこのように、1つの歯を治療している間に別の虫歯ができてしまう、ということがよくあります。

虫歯・歯周病菌どちらか、またはどちらにもなっている状態で放置してしまうと、お口の中で菌が増殖し、さらに状態が悪化していきます。まずは治療が必要かどうか検査し、適切な処置を受けましょう。そして、毎日の正しい歯磨きをかかりつけの歯科医院しっかりレクチャーしてもらい、こまめに検診を受ければお口の健康は保つことができます。

虫歯になりやすいタイプの方は、虫歯の菌のお口の中での増殖も速いため、気付かぬうちに悪化させてしまうリスクがあります。こまめなかかりつけ歯科医院での検診と、正しい歯磨きはもちろんのこと、食生活の管理も重要になってきます。できれば、かかりつけ歯科医院で食材の選び方や、間食の取り方などアドバイスをしてもらうといいでしょう。

虫歯はごくごく軽度なら再石灰化という人間の治癒機能で修復したり、簡単な治療で済んだりしますが、進行して重度の虫歯になってしまうと歯の大部分を削って金属やセラミックなどで詰め物をしたり、最悪は歯を抜いたりなどという処置が必要になります。重度の虫歯は自然には治りません。

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